釜石の日々

岩手県釜石市に移り住んで10年3ヶ月が過ぎ、三陸沿岸部の自然の豊かさに感動する毎日。

休日の一日

2014-05-26 19:13:55 | 文化
今朝は曇天で、海寄りの山を見ると、山背が流れていた。日中には小雨も降り、最高気温は14度までしか上がらない。どうも今年は野菜をはじめ農作物の出来が良くないようだ。匠の方にお聞きすると、熊の民家周辺への出没が異常に多いそうで、山の山菜の育ちも良くないのだと言う。鹿も山菜を食べるので、なお、山菜は良くないのだそうだ。鹿は木も荒らしてしまうので、見かける小鳥たちまでが例年より少ないのだと言う。この冬は山も雪が多く、気温も低かった。それがどうも大きく影響しているようだ。人でもここ何日かの山背や低気圧のせいで、気温が低く、大船渡市ではインフルエンザまで出たと言う。北海道の「リラ冷え」は東北にもあるようだ。 昨日は予定通り住田町赤羽根峠の産直で行なわれている「かっこ祭り」へ行った。かっこうの鳴く頃に咲く花、敦盛草(あつもりそう)に付けられた住田町の呼び名だ。かっこ花。すでに敦盛草の愛好者が集まっていて、役場を退職してかっこ花の育成に努力されて来た橋本勝美氏が講習を始めていた。教材は陸前高田市の仮説住宅に住む方の持ち込んだ敦盛草の植え替えだ。震災前には自宅で何十本も敦盛草を育てておられたそうだ。その自宅が被災して、今は仮設住宅でまた敦盛草を育てている。その一部の敦盛草の生育が良くないので、それを持ち込まれたのだ。土から取り出された根の状態が悪い。橋本氏は消毒液に根を浸した後、杉の木の皮から作られたクリプトモスで根を包み込み、鉢にもやはりクリプトモスを敷きつめて、そこに根を固定させていた。クリプトモスは水はけがいいので、土壌に植えたものより水やりを頻回にしなければならないそうだ。橋本氏は自宅にもたくさんの敦盛草を栽培しておられる。この講習の行なわれているそばには氏を含めた愛好者の方が育てた敦盛草が販売されている。一輪咲きが2500円で、敦盛草としては破格の安い値段が付いていた。しかし、葉は少し小振りのようだ。葉が大きく伸びた二輪咲きのものは6000円となっている。少し前までは4000円くらいだった。やはり、少し、値段が上がって来ているようだ。それでもネットでの価格を考えればまだ安い。さほど大きくはないが礼文敦盛草も置かれていた。クリーム色と純白の両方の花がある。こちらは9000円の値札になっている。我が家のクリーム色の礼文の方がずっと大きい。しかし、礼文で9000円と言うのもやはり、大きさを考えてもかなり安い。敦盛草は育成が他の山野草と比べても難しい。岩手に来て、敦盛草を知り、早速、その魅力に惹かれ、購入したが、何度か失敗をしている。ようやく、昨年あたりから上手く咲いてくれるようになって来た。赤羽根産直の後、遠野の風の丘へ行った。この時期はツーリングのバイクや県外車が多い。風の丘には洋花も多く置いてあり、花の置き場が広く確保されている。ゆっくり時間をかけて一つ一つを見て回った。少しだけ山野草を買って、また引き返し、上郷の夢産直へも行ってみた。こちらも風の丘と同じく、店の前に野菜の苗と並んでいくつかの花苗が置かれている。規模は風の丘より小さいが客はここもひっきりなしにやって来る。ここではめぼしい山野草はいつも店内に置かれているので、外の山野草を見た後、店内へ入った。やはり初めての山野草が2~3置かれていた。それを早速購入すると、レジに立たれた方が、その山野草を育てた方だった。おまけの山野草を付けてくれた上、山野草を育てる上でのコツまで教えていただいた。特に山野草は直射を嫌うと言う話を聞き、夏の直射を避けるための遮光を考えるように注意を受けた。言われてみると住田町の橋本氏も遮光ネットの下で敦盛草を育てている。山野草は山の木々に囲まれた中で育つので、考えてみれば直射を常に受けていない。今後は遮光に気を付けるようにしたい。釜石へ戻ってから、職場の匠のお一人から誘われていた個人の小コンサートへ30分遅れで出かけた。この方の叔父が自作の歌を歌われる。小川の仮設住宅のそばにある小川集会所で行なわれていた。体育館に車を止め、そこから会場までわずかな距離だが小川沿いに歩いていると、近くでウグイスが鳴いていた。同じ道を帰る時にはカジカガエルが鳴いていた。小さな会場ではすでにコンサートが始まっていた。団塊世代より少し下の方のようだ。世界平和や平和憲法の維持を訴える社会派的な歌詞が並ぶ。原発への反意も明らかだ。「偶然」にしか過ぎない「生まれ」でその後の生活環境が大きく変わることへの不本意さも強く訴える歌になっていた。最後の方の語りで、釜石の「復興」への疑問も語られた。もともと何もない釜石で、いまさら何が復興なのだ、と言う基本的な問いかけのように思われた。歌が訴えかけるものには共感出来るものが多く感じられた。釜石のような地方の小さな街にこうした人がいることに驚いた。若い頃には釜石にもあったライブを聴かせる店でも歌っておられたようだ。
橋本氏の講習

個別の質問にも応じていただける

販売されていた敦盛草

同じく礼文敦盛草

遠野風の丘の山野草コーナー

真田丸さんのコンサート
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