連休中図書館関係では、武雄市長がぶち上げた、ツタヤの関連会社への指定管理導入記者会見でもちきり。(でもないか)
市長の、テンションの高い記者発表とは、裏腹に、図書館関連の人たちは、冷めた目で、なかば呆れ、そして危機感。
なにやら昨今の政治の流れと似ているようで、みんなどうコメントしようかと思いあぐねているようです。
動画による記者会見も聞いたのですが、なんだかよくわからない。
とにかく代官山のつたやの店舗のような図書館にしたいということなのだということです。
そして図書カードにTカードを導入して、だれでもそのカードを使うのだと。
図書館を魅力的に、市民の生活をより豊かにするという、思いは賛同します。しかし指定管理やTカードの導入がその方向性だとすると違うなあと思います。第一打ち出された9つの方向性なるもの。
画期的だの圧倒的だの、今までにないだのおっしゃっていますが、そんなに圧倒的ではありません
圧倒的な蔵書数が20万冊、そんなに多くないですよ。三木は30万冊目指してますもん。まあ普通。圧倒的だとおっしゃりたいのはその飾り方でしょう。
ア ンケートでは雑誌を充実してほしい、と。しかし打ち出されたのは雑誌が買える。貸し出しはしないとのこと。それが市民の希望なのかなあ。
文具の販売、仙台のメディアテークでもありました。文具コーナー。おしゃれな文具がならんでましたがあまり売れてませんでした。値段高いから。たしかに観光客には売れるかも。でも人口の規模が違う。
映画、音楽の充実。これも圧倒的にを力説していましたが。方法には言及されていませんでした。貸し出すの?売るの?ツタヤさんはそのあたりのプロですから、セットで売るということですか。
カフェ、これも設置するとこが増えてます。画期的でもなんでもありません。
そして指定管理のメリットとして経費1割削減。これは1500万程度。司書の人材を首にはできませんから、ほかの部署にまわすということでしょうか。となると人件費はほかで使われるということですよね。ですから図書館の経費は減ってもトータルでは減らないのでは?
武雄市は立派な建物と優秀な司書さんがいらしたはず(ネットでしか知りませんが)そのなかで、何が問題なのでしょうか。そこがよく見えません。指定管理を導入するに当たり、武雄市の課題をもっと分析すべきです。
市民にとって今不足しているのはなになのか、そのあたりが見えないのです。数字を見ると武雄市のサービスはごく普通。もっと良くすることはいまの制度で十分にできるはずです。
見えるのは市長にとっての図書館イメージだけです。
代官山がお気に入りでイメージするのはわかります。しかしそれを指定管理制度として公共図書館に導入するときの課題は、あまり検討されていないように思います。
イメージを抱くことは大切だと思いますが、それをもっといろいろな形で導入することの是非を検討されたほうがいいと思います。
特にTカードを図書館に使ってポイント制導入なんて、なんだか違うなあと思います。市民s-ビスになっているとは思えません。全国誰でも訪問した人は本が借りられるといいますが、ほかでももうそんなことはできます。
そして一番危惧するのは、そうした思い付きを、どんどん一方的に流して、それに反対する人の流れを封じようとする空気を感じてしまいました。
武雄市のユニークで元気のある試みは評価して期待していただけに、この思いつきのプランは首をかしげざるを得ません。
残念ながら、画期的で、圧倒的で、先進的な計画とは思えないのです。
いいところは学ぶという姿勢はもちろん大切です。取り入れル可能性のあるところもあるでしょう。でも市民の嗜好や、思考までコントロールされたくはありません。