もて木みち子 オレンジニュースブログ版

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長井市のレインボープラン

2009-08-08 | Weblog
視察3日目は山形県長井市のレインボープラン
正式な名称は台所と農業をつなぐながい計画といわれるものです。
台所から発生する生ごみを回収し、まとめてコンポスト工場で堆肥をつくり、それを農家や自家花壇、市民農家などに使ってもらう仕組みです。

レインボープランはゴミ処理事業ではありません
と明記しているように、ゴミ対策としての生ゴミではなく、土を改良し、食物をつくる源の土づくりのため、生ゴミを利用するという、循環型のシステムです。
結果として、生ゴミの重量が33%減少したという数字がありますが、そこにいたるまでには、さまざまな曲折、試行錯誤があったようです。

ながいの特徴は私たちのような視察が国内ばかりでなく海外からも来られるということで、『市民ガイド』という制度を設けてNPOのかたが、説明役をひきうけて折られます。年間1000名を超える視察者が訪れるそうです。

私もなんとか、生ゴミを活用する方法がないか、結果としてゴミ焼却を減らす方法はないかと模索していたので、この見学はとても参考になりました。

まず、堆肥にするには、人手もお金もかかる、市民の協力も不可欠、さらに継続性がないと効果はないということです。
採算性を考えると、この方法がベストとはいえないかもしれない。しかしゴミの減量だけではない、効果がいろいろなところで現れているように思います。

たとえば「NPO法人レインボープラン市民農場」は、国の構造特区に指定されて、消費者が農場に参加しています。
そこでは、従来の農業従事者だけでなく、いろいろな人が生産者として参加し、同時に、子どもたちの農業体験や環境教育の場ともなっています。

また『直売所』『学習機能』「交流機能」を併せ持つ「NPO法人レインボープラン市民市場道の駅」も市民の手によって運営されています。

さらに、行政が事務局機のうを持っていたレインボー推進協議会も、市が民間に委託しています。

こうして生ゴミを土に返す循環が、まちづくりのなかでおおきな力を果たしています。机上の論だけではない、市民の力によるまちづくりの成果が現れていると思いました。