百子の部屋

日々のあれこれ思いのままに。。。

私の男

2008年01月17日 | 読書

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昨日、直木賞の発表がありました。
偶然にも一昨日、読み終えたばかりの本でした。

直木賞の候補に挙がっていたのは知っていましたが、
読み進めるうちに、「絶対!この本が受賞する!」と確信しました。
他の候補作品は読んでいないのですが、
たぶん。。。これほどの作品は無いだろう。。。
なんて、勝手に思い込んだわけです。
だから、今朝の新聞を見て「やっぱり~☆」なんて、ほくそ笑んだ私です。

9歳の時、震災で家族を亡くした花は、
遠縁であった淳悟(当時25歳)に引き取られ育てられた。
父と呼ぶにはあまりに若すぎる男と、少女の生活。。。

物語は、15年間の秘められた関係に、
終わりを告げようとする、娘と父の別れから始まり、
過去へとさかのぼる。。。
お互いの、どこか淋しい生い立ちが、そうさせたのか、
親子の深い愛は。。。禁断の愛へと進んでいくのだった。

ただ、2人の関係は、決してどろどろしたものではなく、
どこか哀しげで美しささえ感じてしまう。。。

父と娘ではなく、少年と少女の凄まじい恋愛小説。。。
それは、花がとても愛らしい心の持ち主で、
淳悟が、あまりにかっこよすぎるからかも。。。

ついつい、映画化したら。。。などと想像しながら、
このカッコイイ父役には誰がいいだろうとあれこれめぐらしているうちに、
今は亡き、松田優作なんかがいいんじゃないかと、ふと思ったりしたのでした。

読む価値アリ!のおすすめの1冊です。

コメント (5)
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