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もんく [とある港街の住人]

中国のある小さな工場にて

月曜日から中国に来ている。

いわゆる出張と言うやつ。場所はYixing (イージン) と言う街。昔の歌に無錫旅情 (むしゃくりょじょう) と言うのがある。どんな歌だったか全然頭に浮かんで来ないが、ある。その無錫と言う街の近くだ。と言ったところでほとんどの人にはわからない。実際、自分がそう説明されても自分もわからないと思う。

わかる言い方で説明するとすれば上海の内陸側としか言いようが無い。実際にここに来ても旅情あふれるひなびた昔ながらの風景があるかと言うと、これが全然無い。街はきちんと隅から隅まで整備されていてマレーシアのように道路が波打ってすらいない。地方都市と言えばそんなものらしい。

まあ、それはそうとして、何しに来ているかと言えば、生産装置を買ったので納品前に見に来ている。

わざわざマレーシアから中国に発注するのだからそれなりの規模の企業だと想像するかもしれないが、それは外れ。個人経営の貸し工場でやっていて全従業員の数だってたった20人ほどの小さな会社。工場も事務所も全然立派でも何でもない。



だからってダメダメかと言うと全くそんな事は無い。

会社の見た目とは裏腹に着実に進歩している。以前に買った時の要求が今回にきちんと反映されている。それも細かい点まで。さらに独自の改良が加わって良くなっている。そして新たな要求にもよく応えて作っている。期日に間に合わせるために残業して突貫工事だったと言うが手抜きは無さそうだし、大きな装置にも関わらず仮設置の状態も完璧で用意されていた。

日本だったらそんな事は普通と言うかも知れないが、いやいや、なかなか出来る事では無い。



仕事ぶりを見ていると、そしてマレーシアのそれと比べると全く羨ましい限り。上手い言い方はできないが、システマティックとか効率が良いとかそう言った類のものではなくて、むしろそれとは反対で、ただバリバリやる。心に止めるものが何も無いような、そんな感じ。

普通同じ事を何人もでやると各人のパフォーマンスがどんどん落ちて来るものだけれども、彼らには当てはまらない。集まれが集まるほど速くなる。管理してもいないのに仕事配分されて重なって手待ちが生まれない。実に面白い。


(写真は工場の賄い料理。)
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