東京顕微鏡歯科医院☆Advanced Care Dental Office ☆秘書・日本医療機器学会第2種滅菌技士aki

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過酸化水素ガス低温滅菌 (2)

2017-09-30 19:40:24 | 医学情報
こんにちは
東京マイクロスコープ顕微鏡歯科アシスタントakiです🌷

今日も引き続き、過酸化水素ガス低温滅菌についてです。

日常の滅菌工程のモニタリング


無菌性保証水準(SAL)の達成が保証できる条件として設定したパラメータおよびその確認の手順を文書化したうえで、それに従って日常の滅菌が達成できることを確認する。この確認には、物理的制御と化学インジケータ(chemical indicator;CI)および生物学的インジケータ(biorogical indicator;BI)を使用した確認方法がある。

1)物理的制御の記録
バリデーションで設定したパラメータが規定の範囲内で運転されていること、および装置が正常に運転できていることを滅菌器付属のプリンターから出力される物理パラメータの記録結果から確認する(図4)。

2)CIおよびBIでの確認
CIおよびBIを用いて、過酸化水素ガス低温滅菌工程が適切に実施されていることを確認する。ここでは、CIおよびBIは、過酸化水素ガス低温滅菌用のものを使用する。
①過酸化水素ガス低温滅菌用CIの使用方法は、通常、積載量・被滅菌物の置かれている位置などにより滅菌条件が異なることを考慮し、すべての包装内外部に挿入・添付することが望ましい。また、過酸化水素ガス低温滅菌用CIは、滅菌プロセスの工程確認用インジケータの規格であり、過酸化水素と接触することにより容易に変色するため、使用や判定においては滅菌器に入れる直前に滅菌バッグ内にセットし、滅菌後滅菌器から滅菌物を取り出したらただちにCIの色を確認するなどの注意が必要である(図5)。
②過酸化水素ガス低温滅菌用BIは指標菌として、G.stearothermophilusを使用したものである。BIは滅菌物またはテストパックの包装内部に挿入する。滅菌終了後に包装から取り出し、専用の培養器にて既定の時間培養しその陰性結果を確認する。インプラントについては毎回使用し、BIの陰性結果を確認後に払い出す(図6)。
③CIおよびBIの保管に関しては本体および滅菌剤から離れた場所で保管し、その他詳細は取扱説明書を参照する。



滅菌バリデーション

過酸化水素ガス低温滅菌法のバリデーションは、据付時適格性確認(IQ)、運転時適格性確認(OQ)、稼働性能適格性確認(PQ)の3段階からなる。

1)据付時適格性確認(IQ)
IQは過酸化水素ガス低温滅菌器が、その仕様に従って供給され設置されたことを実証するために行う。
①過酸化水素ガス低温滅菌器を使用するうえで、必要な文書類がそろっているかを確認し記録する。
②過酸化水素ガス低温滅菌器の設置場所が設置環境(温度、湿度)および電源装置が正しく動作可能な範囲で供給されることを確認する(通常、範囲は仕様書に記載され、製造販売業者から据付時に据え付け報告書が提出される)。これに対する要求事項・条件などに適合しているかを確認し記録する。
③仕様どおりに過酸化水素ガス低温滅菌器が、正しく動作できるように適切に据付けたことを確認し記録する。
④これらの確認手順はあらかじめ(製造販売業者と協議し)文書化する。

2)運転時適格性確認(OQ)
IQが終了後、無負荷運転(滅菌チャンバー内に滅菌物を入れない状態)で実際に滅菌器を運転し、規定(仕様)の範囲内で装置が運転可能であることを確認する。
OQの例としては以下のものがあげられる。
(1)温度検査
過酸化水素ガス低温滅菌器の指定された部分の温度を測定する。
(2)滅菌チャンバーの圧力検査
滅菌チャンバーの圧力を確認する。
(3)各種動作検査
指定された動作とそこで表示される操作画面内容を確認する。
(4)リーク検査
リークの程度を確認し、検証しなくてはならない。

3)稼働性能適格性確認(PQ)
IQおよびOQでその性能の適格性が確認された滅菌器に実際に被滅菌物または模擬の被滅菌物を入れて、滅菌が達成されているかを確認する。過酸化水素ガス低温滅菌器のPQ実施にあたっては、まず滅菌器自体の稼働性能を確認する。滅菌器で滅菌物に対する滅菌工程の設定で定めた滅菌条件SALが達成されていることの確認を行う。
(1)滅菌器自体の稼働性能の確認
設定された過酸化水素ガス低温滅菌器が仕様どおりの滅菌を提供する能力があるかを確認するために、内部にBIおよびCIなどを含むテストパックを用いて、設定された滅菌条件が達成できるかを検証する滅菌運転を行う。滅菌サイクル後、BIを培養し、指標菌の増殖がないことを確認する。これらの確認および検査手順はあらかじめ文書化する。
(2)日常の滅菌物を用いた稼働性能の確認
日常の滅菌を行っている滅菌物を用いてPQを行う場合は、包装方法、滅菌物の素材、形、積載量、積載形態などによって過酸化水素の浸透性が異なる可能性を考慮して、プロセスの定義で設計した滅菌条件を確立し記録することが望ましい。これらの検証手順はあらかじめ文書化する。

参考文献 改訂第4版医療現場の滅菌
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