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低温蒸気ホルムアルデヒド滅菌 (2)

2017-10-21 23:22:45 | 医学情報
こんにちは
東京マイクロスコープ顕微鏡歯科アシスタントakiです🌷

今日も低温蒸気ホルムアルデヒド滅菌についてです。

日常の滅菌工程のモニタリング

LTSF滅菌法における日常の滅菌工程のモニタリングについて、ISO25424:2009では、機械的制御の監視である「圧力・温度・時間などLTSF滅菌プロセスが定義された許容数値の範囲内で行われていることを証明し記録を残すこと」と記されている。この証明に必要であればBIおよび化学的インジケータ(CI)を用いるとの記載があり、BIおよびCIは機械的制御の監視において補助的な役割を果たす。
細菌芽胞と培地が一体型のLTSF滅菌専用のBIは最も広く用いられている。この培地一体型BIは紙片型BIで要求されるクリーンベンチの使用などの無菌操作を必要としないので、日常の管理に用いるのには便利である。ISO2524:2009ではLTSF滅菌で使用するBIはISO1138-1およびISO1138-5の基準に適合した製品を使用することが求められ、判定結果を文書として残すことを要求している。
LTSF滅菌のCIは、外包材に印刷されているもの、紙片状で滅菌包装内に挿入して使用するものがあり、滅菌処理が行われたか、温度やホルムアルデヒド濃度など滅菌条件に適合しているかを色の変化で確認することができる。ISO25424:2009においては、LTSF滅菌に使用するCIはISO1140-1の基準に適合した製品を使うことが求められ、判定結果を文書として残すことを要求している。

滅菌バリデーション

LTSF滅菌バリデーションは、ISO25424:2009に従って、据付時適格性審査の確認(IQ)、運転時適格性の確認(OQ)、稼働性能適格性確認(PQ)の連続した3つの項目で構成されている。
IQは、滅菌器およびすべての付属品が供給され、仕様に従って据え付けられたことを検証する作業である。OQは、滅菌プロセスで確立された滅菌プロセスにより確実に作動することを、滅菌チャンバー内を空の状態[あらかじめ規定された試験材料(プロセスチャレンジデバイス;PCD)など]で滅菌装置の性能を検証する作業である。PQは滅菌物を使用し、装置が定められた基準に従って連続的に運転でき、無菌かつその仕様に合致した滅菌物を生産しつづけることができるかを検証する作業である。
これらバリデーションの試験方法、試験実施時の記録類、報告書は文書化しなければならない。

滅菌物

LTSF滅菌は大気圧より低い圧力で高圧蒸気滅菌より遥かに低い温度で作用するため、熱によって変質しやすい蒸気滅菌に不向きな器材が滅菌対象とされ、その滅菌適用範囲はEOG滅菌法とほぼ同じといわれており、軟性内視鏡、硬性内視鏡、膀胱鏡、気管支鏡、消化器内視鏡、非耐熱性を有する器具が対象となる。

滅菌物の清浄度

他の滅菌法とおなじく、LTSF滅菌においても、滅菌前に被滅菌物に付着している汚れを取り除き十分に乾燥させる必要がある。汚染物が存在すると滅菌剤である低温蒸気とホルムアルデヒドの混合気体が被滅菌物まで十分に到達できずに、効果が減弱し滅菌不良となる可能性がある。

包装

LTSF滅菌の包装材料はEOG滅菌において使用されるISO11607に準拠したラップ材やパウチが使用できる。Tyvekやポリプロピレン製など専用の包装材料は要求しない。また、綿布製など多孔性を有する包装材料はホルムアルデヒドの吸着が高くなる傾向があるので、不織布製包装材料の選択を推奨する。
滅菌コンテナの使用については、現在のところ滅菌性能に影響は及ぼさないとの報告はあるものの、滅菌後のホルムアルデヒド残留の安全性については確認がとれていない。現在、検討段階である。

残留ホルムアルデヒドの除去
脱離工程後のホルムアルデヒドの残留についてEN14180では、直径70mmのろ紙のインジケータの試験を行い、1枚当たりの平均値が200ug以下、最大値が400ugを超えてはならないという規定を設けている。また、濾紙インジケータを1.00として考えた時の各種材質の残留比は表1に示すとおりである。
一方、日本国内では医薬品添加物ガイドラインとして100ppmの残留を認めている。岡山大学の加見谷らは、ホルムアルデヒドの最も吸着しやすい素材をポリ塩化ビニル(PVC)と報告している。このPVCによる検知管残留簡易試験では最大2ppmとの報告があるが、国内での被滅菌物の残留試験については、追加の調査が待たれる。



参考文献 改訂第4版医療現場の滅菌
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