~Agiato で Agitato に~

再開後約20年になるピアノを通して、地域やほかの世代とつながっていきたいと考えています。

記憶は大変だ

2009年08月19日 21時53分51秒 | 雑感
ある程度年をとると、ほんとにそうなってしまうのだと実感することのひとつ・・・

人(とくに俳優さんたち)の名前が出てこない

何人かで話していて、全員で度忘れ状態のことがあります。
「ほら、あれあれ・・・」
「そうそう〇〇というドラマと××というドラマに出てて・・」
「Aと結婚して、で、別れて、でまたBと結婚した・・」
「Cに似てるんだよね・・」
周辺情報だけがやたら出てくる。悲しいことに思い出さなければならない俳優さんの名前以外はすべて出てくるわけです。
こういうのって、私らがつまり芸能界と縁が薄いからこうなるのかと思ってましたが、先日ある番組で次々と芸能人の顔写真を出して名前を答えさせる問題がありまして・・・これがものすごいことに(爆)。
芸能人が芸能人の名前を答えるのですが、自分よりいわゆる格下の芸人さんとかならまだしも、エライ方々の名前も出てこなかったりするわけ。これは大変なこと・・・
私と同じくらいか少し年上の女性タレントさんが答えてましたが、二人続けてヒドい成績。半ギレ状態で「これってオバサン潰しだよ~!!」と涙目。
続いて男性俳優、クイズ番組では優秀なことで知られるエリートの彼ですが、これまたかなりヒドい成績。
若い人たちは比較的よく答えてましたから、この「名前が出てこない」というのはひとつの加齢現象として避けられないものなのか・・とちょっと安心しました(笑)。

それにしても・・なんですが、こうなると「名前」というのは「記号」とあまり変わらないレベルなのか、その他の付随する情報と比べると定着率が非常に悪いのを感じます。
私の若いころは、「結婚しても別姓」だとか「いえいえい妻の姓でしょ」とかいろいろ主張があり、女性の社会的な地位かれこれとも絡んで、姓の変更はなかなか難しい問題でありましたが(今でもそうかもしれません)、こう人の名前を忘れる日がきますと、結婚前の姓しか思い出せなかったり、離婚再婚をしている人だとどうしても最初の結婚の時の姓しか思い出せなかったり(殴)、もう下の名前だけでカンベンして・・という状態になります。

何回かブログでもこういうことを書いてきたような気もしますが(それこそ忘れてしまってます・・)、やっぱり思い出すのは「特徴」なんでしょうね。
ピアノがらみだとやはり「あの時、〇〇という曲を弾いた人」「弾き方が独特の人」という記憶の仕方が多いのですが、仕事によっては「口の中を見て思い出した(歯医者さん)」とか、「妄想をきいて思い出した(精神科医)」とかもあるらしい。
私の友人にいたっては婦人科の内診台にのったとたん「ああ、Aさんですね」と言われたらしいです。

私の昔のピアノの師匠は、もう喜寿で記憶の障害が進まれ、どうかするとたった今申し上げたことも忘れてしまわれるのですが、ピアノのことはパパッと反応されます。ベートーベンのソナタなんかも「ああ〇番ね」と即答。ご主人に伺ったところ、初見も問題なくされるそうです。
師匠の担当医いわく、「子どものころの記憶は、黒板につけた傷みたいなもの」だそうです。上からいくらチョークで書いたり消したりしても残っているということなんでしょうね。
・・・子どもを育てたり関わったりするものとしては、一方で相当オソロシイ話です。いい記憶ならまだしも、イヤな記憶とともにすりこまれた楽曲も数多くあるということになりますから。

人の記憶は、パソコンみたいに都合よく消去したり書き換えたりできませんから、大事に関わっていかないといけないのでしょうね。
記憶は「覚えたいのに覚えられない、忘れたくないのに忘れてしまう」というものもあれば、「忘れたいのに場面場面で浮上しては身動きとれなくなってしまう」というものもあります。
だんだん年とって頭がバグってくるのはある意味幸せなのかもしれませんが、暗譜はツラクなりますね。

・・・記憶は両刃の剣




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2 コメント

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同感です (シルバーT)
2009-08-20 21:33:32
しみじみとうなずいてしまいました。うーん、どうやら年齢も同じ頃とお見受けしました。
おっしゃる通り、正しく人の名前が出てこない!顔は思い浮かぶのに・・・必然的に会話の中は「アレ」と「コレ」が多数。仕方ないこととはいえ、ガックリ。

楽譜は同じ楽譜でも、自分が使った出版社のものは指が回るのに、違う出版社のもので弾こうとするとどうも弾けない。

記憶ってホント不思議なものですね。


負けないように頑張りましょう!
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お仲間? (仮装ぴあにすと)
2009-08-21 02:31:36
>必然的に会話の中は「アレ」と「コレ」が多数

子どもだとそれを「アレってなに?」とか突っ込んでくるので、こちらも悔しくて思い出す努力を少しはするのですけど、相手が同年齢くらいだったすると「アレ」「コレ」で通じてしまい、心地よい流れで会話が進んでしまったりするのでいけません。
老化防止はボケ一方でない、ツッコミのある会話ということになりましょうか。

>楽譜は同じ楽譜でも、自分が使った出版社のものは指が回るのに、違う出版社のもので弾こうとするとどうも弾けない。

・・・・ですねえ。仕上げ近くになったとき、マンネリを防ぐためにわざと違う版で練習することがあります。
すると音違いが見つかったりして・・・コワイです(涙)。

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