蛸壺型のミノムシ

2011-09-17 06:19:08 | タナカ君的日常
 「具合が悪くて倒れていらっしゃるんじゃないかと思いましたよ」散歩コースの緑道の舗装路に尻をついて前屈みの姿勢で地上まで30cm弱の位置に細い糸でぶら下がって浮いているミノムシの撮影に熱中している僕に、散歩途中の小母さんが寄って来てそんな言葉を掛けてきた。

 昨日も暑い日で、歩くのはかったるいから、自転車に乗ってゆっくりペダルを漕ぎながら何時もの散歩コースを流していた時の事、目の高さの位置にミノムシがぶら下がっているのに気がついた。 僕のイメージにあるミノムシは「冬枯れて葉を落とした木の細い枝先に紡錘型の巣がくっついている姿」なのだけれど、 まだ冬枯れの時期には早すぎる今、眼前にあるそいつは上部に開口部のある蛸壺状で、穴から時折中の虫が顔を覗かせて蠢いていました。

 「こいつは写真を撮らなくちゃ」と家まで戻り、一脚にカメラを取り付けて大急ぎで戻って来たのです。 ところが目の高さの空中に居たミノムシが見当たらない、 垂れ下がっていた付近の上部の枝先を眺めても見当たらない。 「あれから10分程度しか時間は経っていないけど、どこへ行っちゃたんだろ?」そう思いながらしつこく周辺を見廻すと・・・ 居ました! 目の高さの位置から更に糸を伸ばして、今は地上30cm弱の場所にブラ下がっていました。 カメラに取り付けた折りたたんで短くしてある一脚の長さよりも低い位置です。

 それで自転車を傍らに置き、お尻を地面について白髪頭を前に傾ける姿勢をとっていたのです。 この所の残暑で「熱中症で病院へ搬送」そんなTV報道も多いから、体調を崩して倒れかかっている老人と間違われても仕方ない。 と言うか、心配して声を掛けて呉れた小母さん「どうもありがとう」です。



 この後、緑色の背景の中のミノムシを撮影するために、糸の先を切って手でぶら下げて木陰の多い場所で一枚パチリと撮影、そしてミノムシ君は切った糸ごと植え込みの上に乗せて帰って来ました。
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