名古屋から発するブログつぶて・凡人のひとりごと

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炉心損傷の恐れ無視

2011-07-13 07:52:19 | Weblog
2011.7.13(水)
 今朝の新聞に、福島第一原発災害の要因になった長時間の全交流電源喪失(SBO)について、原子力安全委員会のワーキンググループ(WG)が1993年、炉心損傷を招く可能性があると認めながら『考慮する必要はない』とした国の安全設計審査指針を追認する報告書を出していた、と報道している。報道は、安全委が報告書を公表せず、その後の安全対策にも生かしていなかったと批判している。
 安全委の班目春樹委員長は「『SBOを考えなくてよい』と書いたのは最悪」と認めたうえで「前から安全規制改革をやっていれば事故は防げた。反省するところからスタートしないとだめだ」と述べ、経緯を検証するとした。
 中日新聞が入手した報告書では「短時間で交流電源が復旧できずSBOが長時間に及ぶ場合には(略)炉心の損傷等の重大な結果に至る可能性が生じる」と指摘して福島第一原発と同様の事故が起きる恐れに言及していた。
 しかし、日本では 1.SBOの例がない 2.全原発に二系統以上の非常用電源がある 3.非常用ディーゼル発電機の起動の失敗率が低い―などとして「SBOの発生確率は小さい」「短時間で外部電源等の復旧が期待できるので原子炉が重大な状態に至る可能性は低い」と結論づけていたというのだ。
 原子力安全委員会の恐るべき怠慢である。この報告書のとおりの対応をしていれば今回の原発災害は防げた可能性がある。斑目委員長は「反省する」と言っているが、そんなことで委員会のメンバーの罪が許されるとでも思っているのであろうか。
 安全委はもとより、それを追認してきた経済産業省や原発政策を先頭になって推進してきた自民党は土下座してでも国民に謝るべきだ。
 こんな事態を招いても今朝の報道によれば、経団連の米倉会長は速やかに原発を稼働させよと叫んでいる。この人たちはどうしても人の命より金のほうが大事らしい。

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