名古屋から発するブログつぶて・凡人のひとりごと

身の回り、世間のできごとをを日記風に記す(紙つぶてならぬブログつぶて)。

中国の領有権をめぐる横暴

2012-05-25 11:57:45 | Weblog
2012.5.25(金)
 今朝の各紙は、フィリピンと中国が南シナ海のスカボロー礁(中国名・黄岩島)の領有権をめぐって、両国の緊張が高まっていると報じている。
 両国は今月中旬に周辺海域での休漁を決め、漁船の往来がなくなることで緊張関係緩和を期待していたばかりである。それにもかかわらず、フィリピン政府は23日、中国の監視船や漁船など約百隻を確認したと発表した。
 報道によると、フィリピン外務省は22日までに中国の監視船5隻、漁船16隻、多目的ボート76隻の計97隻を確認。休漁開始前の計33隻から大幅に増えたことを確認した。同外務省は中国大使館に抗議書を送付し、周辺海域はフィリピン領であることと、事態を深刻化させる行為をやめるよう強く訴えたという。
 これに対し中国は、「フィリピン側の挑発行為に対し適切な措置を講じた」と述べ、具体的な内容に触れず「中国漁船は中国の関連法規に従っている」としてあくまでも中国領であるとの考えを強調している。
 スカボロー礁の南西に位置する南沙諸島でも、中国はこの諸島のミスチーフ礁に中国漁民の避難所として軍事拠点を建設したことに対するフィリピン側の抗議を無視した経緯がある。

 中国政府はかくのごとく周辺海域で各国と領有権をめぐっていさかいを起こしている。特に南沙諸島をめぐっては中国とベトナム、フィリピン、マレーシア、ブルネイ、台湾が自国領土だとして争っている。
 南沙諸島はおよそ100の島からなっており、1930年代後半から太平洋戦争終結まで日本が支配していたが、70年代後半に海底油田の存在が確認され、各国が相次いで領有権を主張するようになった。
 また西沙諸島は、フランスのあとベトナムが支配していたが、1974年に中国が侵攻、占領し、海洋資源の確保を狙って港を建設し実効支配を続けている。
 こうしてみると、この国の貪欲さと一方的な独断にはなんとも腹が立つ。
 尖閣諸島をめぐる日本と中国との争いが、どちらかといえば日本の自重で紛争に至らないでいるが、偏屈なナショナリズムが嵩ずるといつ何時爆発しないとも限らない。