名古屋から発するブログつぶて・凡人のひとりごと

身の回り、世間のできごとをを日記風に記す(紙つぶてならぬブログつぶて)。

原発事故後初めて一時帰宅した大熊、双葉町の人たち

2011-08-27 10:36:47 | Weblog
2011.8.27(土)
 東京電力福島第一原発がある福島県双葉町の64世帯117人が26日、原発から半径3キロ圏内に入り、初めて一時帰宅した。同じ立地町の大熊町の住民ら28人は地震発生まで家族が入所していた特養ホームを訪れた。
 一時帰宅に先立ち政府が実施した線量調査では、大熊町で最高毎時84.7マイクロシーベルト、双葉町で同40.1マイクロシーベルトを観測したが、いずれも5時間の行程で被ばく線量が1ミリシーベルトを超えないとして一時帰宅が認められた。滞在時間は約2時間。 
 新聞に報道されている久しぶりの我が家を見た感想は「腹が立つというより、さびしくてねぇ」「すぐ帰れると思っていたのに悔しい」。
 田んぼは雑草が生い茂り、変わりはてていた。家の中は家具が倒れ、割れたガラスが散乱。街の中はゴーストタウンと化していた。
「帰りたいのは当然だけど、現実を見たら……」「ずっと待つぐらいならさっさと国に買ってもらいたい」などなど。
 きつい言い方になるが、これが巨額の立地交付金というアメにつられて原発を容認してきた現実である。国のふりまく安全神話に乗り、知事も市町村長も住民を口説いてきた。住民もアメに負けて原発を受け入れた。そのために周辺の県や町も巻き添えを食っているのが現実である。
 こんな現実に直面しても多くの立地自治体の長はなお原発の再稼動を望んでいる。電力会社はもちろん、産業界全体が一刻も早い再稼動を政府に促している。
 今回のような原発事故はそう簡単に起こるものではない。しかしいつ起こらないともいえないことを示したのが今回の事故でもある。
 すべての人はこのことを肝に銘ずべきである。