-畑沢通信-

 尾花沢市「畑沢」地区について、情報の発信と収集を行います。思い出話、現況、自然、歴史、行事、今後の希望等々です。

藁製の民具

2013-09-04 18:22:04 | 民具

 平成25年7月7日に畑沢出身者同窓会の準備について、畑沢地区生涯学習推進センターで幹事が集まって打ち合わせました。その際、集会室に飾ってあった老人クラブの方々による藁の民具です。大変、懐かしい物ばかりです。私が今でも時々使う物もありますが、使ったことがない物もありました。幸い、作品に名称を書いた札も下がっていましたので、それに基づいて説明します。

 

 一番左は、「蓑(みの)」です。笠と併用すれば、雨具にもなりますが、私たちは主に荷物を背負うための「背当て」として使用しました。刈った稲、干し終わった稲、牛馬の餌として刈り取った草、薪等々を背負いました。蓑を着けると、背負ったロープが体に食い込みません。私は背負い方が下手で、親からは馬鹿にされていました。なにしろ、二つ下の妹よりも下手でした。今、思えばしょうがないことでした。あれはいくら努力しても先天的な「下手」でしたから。私の父も蓑作りには自身があったようで、いくつも作っては人にやっていました。

 

 左から二番目は、「半履き(はんばき)」というものらしいのですが、これについては名前に自信がありません。でも確かに使っていた人を見たことがあります。藁でできた脚絆(きゃはん)で、脛をカバーします。登山用具の「スパッツ」とも言えるでしょう。冬に橇(そり)で木を搬出しているときに使っていたような気がします。

 

 左から三番目は、「草鞋(わらじ)」です。作業や旅をするときに使っていました。草履(ぞうり)が軽く出歩く時に使うのに対して、草鞋は本格的な歩行に用いる物です。昔はよく目にしていましたが、私は使ったことがありません。ゴム長が主流になりましたので、私が使う年代の時には、草鞋は飾り物でした。

 

 一番右側の物は、馬に履かせる「馬靴(うまぐつ)」だそうです。馬の蹄の形に合わせて丸く作られています。私の家では、私がいるときは馬を飼っていませんでしたが、それ以前は飼っていたそうです。その名残でしょうか、この馬靴が沢山、小屋に吊るしてありました。馬がいない訳ですから、捨てても良かったのでしょうが、大事に保存していたようです。

 紹介しましたものの他にも、昔、藁で作られた物は沢山あります。それぞれの名称は忘れましたが、家の前の雪道を踏み固める俵状のもの(俵靴だったかな)、土間で履くスリッパ代わりの靴、長靴状の靴等々です。製作技術を保存できればと思いますが、どうすればよろしいでしょうか。



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