-畑沢通信-

 尾花沢市「畑沢」地区について、情報の発信と収集を行います。思い出話、現況、自然、歴史、行事、今後の希望等々です。

延沢が春爛漫

2016-04-26 16:32:04 | 近況報告

 畑沢へ行った平成28年4月25日(月)、尾花沢から古殿を経て延沢の車段(くるまだん)へ入る時、朧気川を渡ります。川に架かっている橋から上流を見ると、清流と柳の新緑が「春」を感じさせました。遠くには大平山がひときわ大きく聳え、その後方に残雪を抱いた山々を従えています。

 川をじっと見ていると、違和感が湧きました。実に真っすぐです。昔はもう少し曲がりながら流れていたような気がするのですが、護岸工事の結果、一直線に改修されてしまったようです。一直線の川になると水も喜んですこぶる元気になります。昔、中学校の理科や高校の物理で学んだ「位置エネルギー」なるものが頭に浮かんできます。上流と下流の高度差が持っている位置エネルギーは、ほぼ「流速」という運動エネルギーに変わります。その結果、少しでも増水すれば、激しい流れとなって川底を浚(さら)い、橋げたの下がえぐられることになりました。川の生き物たちも抵抗する力もなく流されてしまいます。ここの橋もその被害にあっています。今はこんな工事をしないはずです。少し前の時代に行われた反省すべき工事方法でした。

 延沢を過ぎて荒町方面へ方向を変えると出てくる忘れられない景色は、南西方向に見える御堂森の姿です。昔、私がスビタレと叱られていたころ、常盤小学校と常盤中学校時代の野外写生会では、しばしば写生の対象になりました。美しい山の形は、下手な絵も上手く見せてくれます。この日は、御堂森だけでなく手前の小高い山も山桜と新緑で美しく装っていました。そう言えば、この小さな山は秋にも紅葉が美しいので、御堂森の前景としてなくなてはならない存在でした。

 御堂森を見て、後ろを振り返りますと、満開の桜に包まれた常盤小学校の校舎が見えました。桜の中で学ぶ子供たちの楽しそうな姿を思い浮かべたのですが、この学校は移転すると聞いていました。まだ移転はしていないのでしょうか。この美しい景色を見ていると、私の勝手な希望では移転していないことを望んでいます。

 小学校から目を右側へ移すと、そこも花盛りです。集落の中を通っていると気づきませんでしたが、集落の外から集落を見ると美しさが分かります。