-畑沢通信-

 尾花沢市「畑沢」地区について、情報の発信と収集を行います。思い出話、現況、自然、歴史、行事、今後の希望等々です。

隣村を訪ねました(荒町編)

2015-05-02 17:47:33 | 自然

 平成27年5月1日、畑沢へタラの芽を採りに行った時に、畑沢の手前にある荒町に立ち寄りました。一週間前にもここに来て、荒町に住んでいる大戸姓について調べている時に、地元の方から「あそこには、素晴らしいブナ林がある。山奥ではない人家の近くでは珍しい」と教えていただきました。

 ブナ林は、八幡神社の境内の一部になっています。神社の境内と言えば、普通は松が多く、ブナ(橅)という例は聞いたことがありません。

 下の写真の真ん中に葉を広げているのがブナ林です。手前の建物は、社務所兼住宅です。ブナ林は県道からも良く見えます。

 

 ブナ林は、かなり広い面積です。5,000㎡ぐらいはありそうです。山の奥で5,000㎡は大したことはありませんが、住宅地の隣接地で5,000㎡は広大です。ここのブナは幹の径が約70cmぐらいはありました。ブナでこの太さになるには、百年以上はかかります。もしかすると、明治以前(約150年前)から大事にされてきた可能性があります。大事にしてきたのは、代々の宮司さんとのことでした。実に見事なブナ林になっています。因みに畑沢で最も広いブナ林は、大平山の寶澤の斜面一杯に拡がっていますが、ブナの幹の太さはこの荒町にあるブナには遠く及びません。

 

 ブナ林のすぐ隣には、杉林が参道を暗くして神秘さを醸し出しています。神社へ登る途中に各種の石仏が立っています。

 

 神社のそばを流れる小川にも感激しました。昔懐かしい姿のままです。最近の小川の殆どは、「U字溝」と言うコンクリート製品が使われて、無粋で生き物を寄せ付けない環境になっています。しかし、この小川は生きている感じが伝わります。見ているだけでも癒されます。この小川の近くでもU字溝が使われていましたが、ここだけはこのような姿です。何方かの素晴らしい判断があったものと思われます。故郷にこのように判断できる方がおられることは、嬉しく誇りに思えることです。

 

 小川の中を覗いてみると、さらにうれしい光景がありました。バイカモ(梅花藻)が水の流れに揺れています。きれいな水にしか生えない植物です。水の中には、ホタルの幼虫が食べる「カワニナ」もいました。夏には、ゲンジボタルやヘイケボタルが付近を飛び交えばと期待しています。