地球に夢中研究所

肺ガンIV期。自身のガンを治しつつ、世界の人々の健康への貢献を目指す、「地球に夢中研究所」代表 太田和廣の日記。

書評・吉川敏一・京都府立医大のがん「温熱・免疫療法」

2011-07-04 17:18:04 | 健康
2010年12月17日第1版第1刷発行、出来立てのほやほや。

私が初めて温熱やら免疫やらという言葉を耳にしたのは、まだ入院してるころ、1~3月のこと。
妻まあちゃんから聞いて、なんと怪しい療法だと思った。
温熱。巨大な機械で電子レンジの要領でガンを42.5度に暖めて攻撃する。
免疫。リンパ球などを体外に出して、増強して体内に戻してガンと戦わせる。
怪しすぎる。
主治医の先生に相談したところ、案の定、
「効きません。特に肺がんはカクカクシカジカで絶対に効きません。どんな副作用があるかわからないし、やらないでください。」
ほれ見たことか、と思った。(メンボクない。m(__)m)
吉川敏一・京都府立医大のがん「温熱・免疫療法」は、家には置いてあったが、退院後も最近まで手に取ることはなかった。

その後、月日は流れた。
温熱のほうは、保険が効くので、やってみようかなあ、と思ってるところに、いいタイミングで友人から「これどう?」と大阪ガン免疫化学療法センターを紹介された。
調べてみたら、温熱も免疫もやっており、ちょうど説明会があるタイミングだった。
渡りに船。
飛び込んだ。
この本を読み出したのは、説明会より後になる。
つまり、大雑把には仕組みなどわかっていた。
それだけに、プロジェクトX的ストーリーがとても面白かった。

彼らは、温熱治療においては、パイオニア的存在であった。
そして、温熱単独ではなかなか効果を上げるのが難しいことがわかり(効果がある場合もある)、いち早く免疫の方にも進む。
意外だったのは、彼らは、標準治療と敵対するものではないこと。
標準治療を機軸に、それを補完するものとして温熱・免疫を使用する。
標準治療(手術・放射線・抗がん剤)と、温熱と、免疫とは、相互に、あるときは欠点を補い合い、あるときは助け合う。
例えば、抗がん剤と温熱の併用。ガンを暖めれば、そこに抗がん剤が集まるのでよく効く。または量を減らせる。
抗がん剤と免疫の併用。ガンは免疫抑制リンパ球を増やす悪さをするが、抗がん剤はリンパ球を減らす副作用を持つので免疫抑制リンパ球をも減らす。そこに元気なリンパ球が入るから免疫の効きが更によくなる。
免疫と温熱の併用。温熱がガンが普段隠してる「私はガンです」マークを表して免疫がガンを攻撃できるようにする。

ここには書ききれない(というか覚えきれない)細かい話があって、免疫治療が保険効くようになるのはまだ当分先になるだろうが、保険はともかく、効果はある!本当にある!
うちのわからずや先生に読ませたいよ。
相変わらず「何度も言いますが、効きませんからね。」
だとか、一生懸命説明しようもんなら、「興味ありませんから。」
といわれてしまう。
市場はどんどん広がり、どんどんビジネスな様相を見せ、先日は新聞に1面広告まであった。
ガンの専門家でない医者を抱えるよくない病院もあると聞く。
国立の大病院にこそがんばって欲しいのに。
まあ、若い技術なので仕方がないのかなあ。
動き出したらガアッとくるのだろうか。
だが、今、がんで苦しんでる人は?
とりあえず、この本を読んで。
京都の人は、本の最後の病院を参考にして。
大阪近辺の人は、大阪ガン免疫化学療法センター、をぐぐって。
温熱・免疫で、しっかり治そうね!
再発防止にもいいからね!

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