33 何でもいけない
頂いた積りでもいけない。はっきりせんままでもいけない。
其侭ごかしでもいけない。知ったのでもいけない。覚えたのでもいけない。
信じた持ちものでもいけない。成ったのでもいけない。
頂かせて貰うたのでもいけない。凡夫の計いはすべていけない。
計うまいとするのもいけない。思うのもいけない。思わないのもいけない。
自力の心の動いている間は総ていけない。
こんな理屈を通り越して、実地を踏んだ者ならうんもすんとも言えない心が
居るのに気が付く。久遠劫から聞いても何ともない。
あの今日今時まで、一寸も変らん魂が昼寝しているぞ。
極楽と聞いても喜ばず、地獄と聞いても何ともない。
あの変らん心に眼を付けて、若不生者の誓いを樹てて下さったのじゃから、
成りきらん地獄真向の侭が「唯じゃ」と聞き開く、
どちらに向いても南無阿弥陀佛。立っても居ても南無阿弥陀佛、
寝ても起きても南無阿弥陀佛。
(『魂のささやき』p.67-68)
頂いた積りでもいけない。はっきりせんままでもいけない。
其侭ごかしでもいけない。知ったのでもいけない。覚えたのでもいけない。
信じた持ちものでもいけない。成ったのでもいけない。
頂かせて貰うたのでもいけない。凡夫の計いはすべていけない。
計うまいとするのもいけない。思うのもいけない。思わないのもいけない。
自力の心の動いている間は総ていけない。
こんな理屈を通り越して、実地を踏んだ者ならうんもすんとも言えない心が
居るのに気が付く。久遠劫から聞いても何ともない。
あの今日今時まで、一寸も変らん魂が昼寝しているぞ。
極楽と聞いても喜ばず、地獄と聞いても何ともない。
あの変らん心に眼を付けて、若不生者の誓いを樹てて下さったのじゃから、
成りきらん地獄真向の侭が「唯じゃ」と聞き開く、
どちらに向いても南無阿弥陀佛。立っても居ても南無阿弥陀佛、
寝ても起きても南無阿弥陀佛。
(『魂のささやき』p.67-68)