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【山梨 湯村温泉】旅館明治『温泉』編

2012年06月24日 | 旅行

【山梨 湯村温泉】旅館明治『温泉』編




☆3月下旬に山梨の湯村温泉に行って来た。


 宿泊したのは、「旅館明治」という宿。


 ※前回の『建物・部屋』編はこちら
 
 ※前回の『食事』編はこちら


 今回はいよいよ「旅館明治」の『温泉』を紹介する。

 引き続き、文学調でw 

 
 「建物・部屋」編で書いたように、この宿に泊まることにしたきっかけは

 太宰治ゆかりの温泉とTVで紹介された時に見た大浴場の映像。


 その太宰治だが、これまで余り作品を読んだ事がなかった。

 代表作と言えば、『人間失格』ということになるのだろうか。

 読んだ事はあるのだが、どんなストーリーだったか良く覚えていない。

 
 別に作品が気に入らなかったからではなく、僕はどういう訳か、読んだ

 小説などのストーリーを時が経つにつれて忘れてしまうのである。

 なので『人間失格』については、太宰治の自伝的な小説だったという

 以外にはほとんど覚えていないのだ。


 一般的には『走れメロス』の方が太宰治の作品として、

 認知度は上かもしれない。国語の教科書にもよく載っているからだ。



 ところで、「旅館明治」とゆかりのある太宰治の作品は三つある。

 『正義と微笑』『右大臣実朝』『美少女』だ。

 
 『正義と微笑』『右大臣実朝』は太宰治が旅館明治に逗留している間に

 書き上げた作品。




 一方、『美少女』は太宰治が当時、旅館明治の浴場をモチーフにして

 書いた作品と言われている。



 僕は、今回宿泊するにあたって、ゆかりの作品を読んでみようと思い、

 『正義と微笑』と『美少女』を読んでみる事にした。

 
 『正義と微笑』については文庫本を書店で買い求めたのだが、

 『美少女』については極めて短い小説なので、ネットに掲載されたものを

  読んだ。


 後で分かったのだが、太宰治の作品はネットに全文が掲載されているのだ。

 著作権が切れているから、その様な事が出来るのだろう。

 参考までに、リンクを下に貼っておく。
 

 『正義と微笑』

 『美少女』
 


 さて、前置きがかなり長くなったが、旅館明治の大浴場に話を戻そう。
 
 旅館明治には、露天風呂はなく、内湯が男湯、女湯それぞれ1カ所づつある。

 男湯、女湯の場所はそれぞれ離れており、男湯は今回宿泊した2階の部屋を

 出てスロープがある手前を左に曲がる。


  

 すると別棟の建物へつづく渡り廊下があるので、それを渡る。




 別棟に着いたら階段をおりて、1階へ。




 階段を降りた所に、男湯の入り口がある。




 男湯の暖簾。「明治温泉」と書いてある。




 暖簾をくぐると、そこは脱衣所。

 清潔な脱衣所である。




 脱衣所の洗面。




 そして温泉分析書がある。




 温泉分析書をまじまじと見る。



 
 源泉名が「旅館明治」となっている。

 宿の名前がそのまま源泉名になっているのは珍しい。

 よく見ると、湯出地が申請者の所在地と一緒である。

 つまり、自家源泉ということになる。


 そんな事は、宿のHPのどこにも書いてないので(※宿泊当時)

 とても驚いた。

 
 ここの大浴場は、自家源泉の源泉掛け流しなのだ。

 源泉名:旅館明治

 泉質:ナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩泉

 成分総計:1284mg

 源泉温度:40.2℃

 PH:8.49

 
 さて、このガラス戸の向こうが大浴場である。

 ガラス戸を開ければ、自家源泉の掛け流しの湯とご対面である。




 建て替えられているので、小説に出てくる大浴場は残っていないのだが、

 意外にも小説のイメージを彷彿とさせるタイル使いの浴場だ。


 『美少女』より
 「浴場は、つい最近新築されたものらしく、よごれが無く、純白のタイルが
 
  張られて明るく、日光が充満していて、清楚な感じである。」
 



 『美少女』より
 「湯槽は割に小さく、三坪くらいのものである。」


  一坪=約 3.3平方メートルだから、

  現在の湯船は小説よりも若干小さいかもしれないが、

  広さとしてはこれで十分である。




 カランは、左側に2つ、右側に5つある。






 正面に大きくとられたガラス窓。

 窓の外はすぐ塀があり、眺望はないが、外光が入り明るい浴場である。

 このあたりも小説とイメージが重なる。




 そして、湯船の淵からは、掛け流された湯が溢れており、

 洗い場まで床の上を流れ出している。




 湯に入ってみると、

 湯は無色透明。匂いは余りない。

 つるつるした感じで、ちょっと爽やかな肌心地だ。

 源泉が40℃くらいなので、若干ぬる湯だが、

 小説に書かれているような低温ではない。


 『美少女』より
 「私は湯槽にからだを滑り込ませて、ぬるいのに驚いた。

  水とそんなにちがわない感じがした。」


 太宰治の小説上の演出でそのように表現されたのか、或は、

 当時は現在より源泉の温度が低かったのか、定かではない。

 ただ、長湯するのがめっぽう好きな僕にとっては、いつまでも

 浸かっていられる心地良い湯温だ。

 加水せずに源泉をそのまま堪能出来るのも嬉しい。

 


 水盤状の湯口からは、ざぶざぶと音を立てて湯が注がれている。

 豊富な湯量が供給されている様は、見ていて気持ちが良い。




 湯に肩まで浸かりながら、小説に登場する美少女に思いを馳せてみる。

 当時、太宰治はある美少女と遭遇したのである。


 『美少女』より  
 「十六、七であろうか。十八、になっているかも知れない。

  全身が少し青く、けれども決して弱ってはいない。

  大柄の、ぴっちり張ったからだは、青い桃実を思わせた。」

 「ときどきひとりで薄く笑っている。白痴的なものをさえ私は感じた。

  すらと立ちあがったとき、私は思わず眼を見張った。

  息が、つまるような気がした。

  素晴らしく大きい少女である。五尺二寸もあるのではないかと思われた。」



 白痴的な・・などと、一見ひどい表現をしているが、

 もちろん本心ではないだろう。

 美しい女性に出会うと「頭が悪いに違いない」とか

 「性格が悪いに決まっている」とか言ってみたりするのと同じだ。

 本心では、逆にそれだけその少女に参ってしまったという事だろう。


 一尺は約30センチ、一寸は約3センチなので、五尺二寸は約156センチ

 という事になる。現代では高いとは言えず、むしろ平均的な身長だが、

 当時としては、背が高い方だったのだろう。




 そんな美少女のことをあれこれ想像しながら、

 湯に浸かっていたので、

 すっかり長湯してしまった。




 ☆旅館明治の温泉の紹介は以上だが、HPに書かれていないので、

  ここで改めて強調しておこう。

  旅館明治の温泉は、自家源泉の掛け流しで、循環なし、消毒なし

  加水なしで楽しめるいいお湯だった。


  源泉名:旅館明治

  泉質:ナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩泉

  成分総計:1284mg

  源泉温度:40.2℃

  PH:8.49

  循環なし・消毒なし・加水なし・加温なし


 
 「旅館明治」

   〒400-0073 山梨県甲府市湯村3-10-14
   TEL: 055-252-0388
  
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