温泉クンの旅日記

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玉子湯 福島・福島市

2010-06-20 | 温泉エッセイ
  <玉子湯>

「玉子湯」はじつは旅館名で、温泉としては「高湯温泉」が正しい。
 標高が高いところにあるところから山形の蔵王温泉、白布温泉と並んで奥州(東北)の三高湯と呼ばれる。



 ここに初めて泊ったのは、たしか連休かなにかのときで、部屋が満杯なのにどうしても泊めて欲しいと頼み込み「バスの添乗員部屋」に泊めてもらったのだった。
 それいらい何度かお世話になっている。

 だから、福島の温泉でどこがいいところはありませんか、とひとに訊かれるとまず思い浮かぶ温泉がじつはここなのだ。
 ただ予算とか目的、はずせない行程とかがそれぞれの旅にはあるだろうから、すぐに言うことはないが。福島の温泉、とだけで絞っての質問ならばこの温泉を勧めるだろう。

 玉子湯の温泉だが、宿泊しないでも日帰りではいれるのがいいところだ。
 旅館の建物のなかにも立派な内湯がふたつあるのだが、順番としてはあとにしておいたほうがいい。
 まずは一階に降りて、裏玄関の真正面にある湯小屋に向かいたい。



 茅葺屋根の鄙びた建物は、なんと創業以来の百四十年を超える歴史がある。
 小屋の脇にある小さな屋根で覆っているのが源泉のひとつだ。



 茅葺の小屋を維持していくのはさぞかしたいへんだろうと思うが、なにしろこの宿の看板みたいなものだ。

 混浴ではなく右側が男湯、左側が女湯と分かれている。
 湯の花たっぷりの白濁した硫黄泉は加温加水いっさいなし、源泉掛け流しである。





 この硫黄泉にはいると、肌が玉子のように滑らかになることと、匂いが茹で玉子に似ていることから玉子湯と名付けたという。

 湯小屋の裏手には小高い山の斜面に庭園が広がっていて、気軽に散歩できるように整備されている。



 川沿いを下流方面にすこし歩いたところに、開放的な露天風呂がある。



 こちらも男湯と女湯があり、時間でいれかわる。湯の花が濃い温泉だが、広い浴槽の掃除は完ぺきに行き届いて快適である。





 高地を渡る涼しい風で身体を冷ましながら、なにもかも忘れてゆっくり至福の時を過ごすことができるのだ。

 ここは・・・一遍でハマる温泉である。



  →「当日予約」の記事はこちら


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