温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

知本温泉 雲山湯屋 (台湾東部)

2012年04月23日 | 台湾
 
知本温泉を訪れた日は、内温泉地区の施設を時間の許す限り手当たり次第にハシゴしてやろうと意気込んでいまして、「開天宮」で日本語世代のお爺さんと別れた後は、入口に掲げられた「本店採用原湯」という看板に惹かれて「雲山湯屋」に立ち寄って入浴してみることにしました。こちらは元々キャンプ場だったそうですが、5~6年前にロッジ群を主体とした温泉宿泊施設として生まれ変わって現在に至っているんだとか。



建物の後背にはメインストリートである滝泉路が通っているのですが、山の鬱蒼とした緑に覆われているので、画像を見る限りでは道路が殆ど写っていませんね。平屋の建物の前には砂利敷きの広い駐車場が広がっています。でも車は一台も停まっていません。オフシーズンの平日だからかフロントは閉ざされており、「あれれ、休業しているのかな」とドアが閉まったフロント前でキョロキョロしていたら、ログハウスの方からキャップを被ったプユマ族のチャーミングな女性が駆け寄ってきて、ニコニコ笑顔で対応してくれました。入浴料350元という幾分高めな料金に軽くたじろいだのですが、女性の満面の笑みに押し切られて、気づけば私はOKという言葉を連発。相変わらず気の弱い私…。


 
道路の上から敷地内を見たとき、露天SPAらしき施設が全く使われておらずに放置されていたので、どこで入浴できるのかと疑問に思っていたら、受付棟の並びに位置する家族風呂(個室風呂)へと案内されました。落ち着いた雰囲気が漂う小洒落た建屋です。


 
今回あてがわれた個室内の様子。台湾の個室風呂は狭くビショビショな洗い場で着替えをしなきゃいけない場合が多いのですが、こちらは休憩&更衣スペースの奥に浴室があり、両者がセパレートされているので、更衣時の不快感や不便さを感じることは無く、この点は大いに評価したいところです。休憩スペースには大きな鏡の他、ドライヤーや2人掛けの腰掛が用意されています。また2人分のミネラルウォーターや使い捨てのタオル(不織布)が無料で利用できるのも有難いところです。


 
浴槽は余裕のある2人サイズの岩風呂テイストな造りで、右側には打たせ湯が設けられています。また、洗い場にはシャワー付き混合栓が1基設置され、ボディーソープとシャンプーが備え付けられています。


 
浴槽内をシャワーでゴシゴシ洗ってお湯を溜めます。浴槽縁にあるコックを捻ると、それぞれの吐水口からお湯や水が勢いよく出てきました。吐水口は二つあり、浴槽の側面からシャワーのように真横へ噴出するのが冷水、浴槽の縁に取り付けられた金属配管から出てくるのが源泉です。湯口でお湯の温度を計測してみたら、なんと61.5℃もありました。しかも硫黄由来のタマゴ的な匂いもはっきり漂ってきます。なるほど「本店採用原湯」という文言に偽りはないようです。このように源泉そのままだと熱すぎるので、いくらか水で薄めました。


 
吐湯量が多いので、数分でいい感じの嵩まで溜まりました。さて準備完了、いざ入浴。湯船は2人でも余裕のあるサイズなので、一人で利用するとかなり悠々と入れました。お湯は無色透明ながらごくごく僅かに白濁しているようにも見えます。上述のようにタマゴ臭がはっきりと漂い、口に含むとタマゴ味がほんのりと舌に伝わってきます。「開天宮」のお湯には及ばないものの、ヌルヌルを伴うツルスベ感が気持ち良く、かなり上質なお湯でした。
石材の落ち着いた雰囲気と木材の温かさをうまくミックスさせている室内空間の中で、ツルツルスベスベの心地よいお湯を堪能でき、ゆったりと寛ぐことができました。尤も、350元も支払っているのだから、リラックスさせてくれないと割に合いませんけどね。なお、天井には蓮の花みたいなシャワーが取り付けられていましたが、水栓を見つけられなかったので、今回は使用していません。



個室風呂の反対側には宿泊ロッジが並んでいます。ロッジには単に寝泊りする棟の他、露天風呂などが付帯している棟もあるんだそうです。

若干高い料金設定ですが、綺麗で雰囲気の良い個室風呂全裸入浴ができ、しかもお湯の質はなかなか良好。大規模なSPAは水着を着なきゃいけないから遠慮したいけど、小規模なB級施設もちょっと…という方にはバランスが丁度良い施設だと思います。内温泉で全裸入浴したい方には第一選択の候補に挙げてもよいかもしれません。


鼎東客運(山線)・知本温泉(内温泉)行バスで「内温泉」または「泓泉飯店」バス停下車、徒歩3~4分
台東県卑南郷温泉村龍泉路146巷1  地図
(089)510769
ホームページ

350元
シャンプー類・ドライヤーあり

私の好み:★★

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