温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

水安堡温泉 水安堡Hi-Spa

2020年02月10日 | 韓国

前々回の記事では水安堡温泉までの道のりと温泉街の様子を取り上げましたが、その中で、表通りに面した角の曲面ガラス窓に53℃を示す温度計を大きく描いた建物があることをご紹介しました。この建物は「水安堡Hi-Spa(수안보하이스파)」と称し、図書館や集会所など公的な施設のほか、内部に大きな温泉公衆浴場を擁していますので、入ってみることにしました。



こちらが入口です。たしかに温泉浴場というより、お役所みたいな雰囲気でした。でもその左側には観光地図が掲示されているほか、上部には「1日4800トン」「疲労回復」「53℃」「地下250m湧出」といった当地の温泉をアピールする文言が書かれているので、温泉に関係する建物であることがわかります。



入口ドアの脇に掲示されていたフロア案内。浴場は地下にあり、2階から上には図書館や住民センター・観光協議会など公的な施設が入っているようです。



まずは1階玄関を入り、正面左側の番台で座っているおばちゃんに湯銭を支払います。公営だからなのか、前回記事で取り上げた「温泉ランド」よりも料金が安いんですね。



女湯は番台の左側、男湯は右側という感じで、それぞれ入口が分かれており、番台の前には休憩用のベンチが置かれています。脱衣室は番台と同じ1階にあり、小さな子供なら走り出してしまうのではないかと思われるほど中は広々しています。なお下足箱(任意の場所を使う)の鍵と脱衣室のロッカーキーは共通でした。



浴場は地下なんですね。上画像は脱衣室から浴場へ下る階段を写したもの。全裸になって階段を上下すると、体にぶら下がっている臓器と言うか付帯物と言うか、いわゆる息子(しかもダメ息子)が動きにつられて上下運動を繰り返すので、通常の生活では得られない不思議な感覚を得ながら異国のお風呂へと向かったのでした。

浴場の中では多くのお客さんがいらっしゃいましたので、写真はございません。文章のみですのであしからず。

浴場はとても広く、天井も比較的高いので、地下であることを忘れてしまいます。洗い場も広く確保されており、たくさんのシャワー付きカランが並んでいました。奥の方にはアカスリ場とサウナが、そしてサウナの近くのちょっと高い位置に大きな水風呂がそれぞれ配置されています。私の訪問時には垢すり台の上でオジサンが気持ちよさそうな面持ちでゴシゴシと全身を擦られていましたが、客はもちろん、施術をするオジサンも途中から水着を脱いでスッポンポンになったことには驚きました。

浴場の中央に2つの浴槽が設けられています。主浴槽と称すべき大きなものは湯加減が39℃に設定されており、槽内では泡風呂装置も稼働しています。この湯船に入って天井を見上げると、地元の観光地や名産物・グルメ等を撮った写真が電照パネルになって大きく掲示されていました。湯あみ客に訴えかける地域振興策の一環なのでしょうか。
この主浴槽の隣には、3分の1程度の大きさの副浴槽があり、44℃というちょっと熱めのお湯が張られていました。私が訪れたのは夏の暑い日でしたから、みなさんは39℃の主浴槽かサウナ近くの水風呂に集まる傾向がありましたが、身をシャキッと引き締めたいと考えるオジサンたちは涼しい顔をしながら44℃の湯船に浸かり、瞑目していらっしゃいました。

浴槽のお湯は無色透明無味無臭で癖のないアッサリとしたタイプです。主副量浴槽とも槽内にてお湯が投入されており、いずれにおいても(私が見た限りでは)浴槽内循環が見られず、熱い浴槽から39℃の主浴槽へお湯の流れ込みも見られました。


水安堡温泉では温泉資源を集中管理しており、玄関横には日付とともに、外気温、温泉の湧出温度、この日の湧出(汲み上げ量)、そして供給温度がそれぞれ表示されていました。マニアとしては重要な関心事項です。

安くて広いからか、私が訪問した夕方には常時10人以上のお客で賑わっていました。地元中高年のオアシスなのでしょう。地元の雰囲気が味わえる便利で快適な温泉浴場でした。



忠清北道忠州市水安堡面温泉里227-1(충청북도 충주시 수안보면 온천리 227-1 )
043-846-8898

6:00~21:00 年中無休
入浴6,000ウォン
ロッカー・ドライヤーあり

私の好み:★★

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