温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

天然温泉みのりの湯柏健康センター 期間限定生源泉風呂

2021年09月15日 | 東京都・埼玉県・千葉県
(2020年8月訪問)
おそらくこの記事をアップする頃には、本記事で取り上げる季節限定サービスが終了しているかもしれません。本当は今年7月中旬にアップしようと思っていたのですが、ダラダラしているうちに、9月の中旬になってしまいました。いつも旬を逃してばかりで、皆様の湯めぐりのお役に立てず、大変申し訳ございません。

東京近郊に数多く存在する温泉スーパー銭湯の一部では、夏季限定で非加温の生源泉を浴槽に提供している施設があります。平野部の温泉ですから湧出時点で入浴に適した温度まで達していない場合が多く、お客さんに入浴していただくには加温が必須となるわけですが、湧出温度が30℃前後の温泉ならば、蒸し暑い時季には寧ろ加温せずにそのまま提供した方が気持ちよく入れますので、そのことに気付いている一部施設で生源泉サービスが実施されているようです。

今回はその中でも千葉県柏市の「みのりの湯柏健康センター」を訪ねます。


まずはつくばエクスプレスに乗り、柏の葉キャンパス駅から柏駅行き路線バスに乗り換えて、「庚塚」バス停で下車します。
お目当ての「みのりの湯柏健康センター」は「庚塚」バス停の目の前にあり、大きなゲートが立っていますので、見逃すことはありません。


大きなゲートの先には駐車場が広がり・・・。



その先に平屋の大きな建物がデデンと構えていました。全てにおいて規模が大きく、いかにも郊外って感じの造りです。
さて玄関を入って靴を下足箱に収めますと、その下足箱の鍵には白くて丸いICチップがついています。どうやらこのICチップで入退館の記録や館内における各種サービスの支払いを管理し、退館時にまとめて精算機で支払うようなのですが、私のような入浴のみ利用の客はこれを使わず、フロントで直接現金精算することになります。このため、入館時には受付でどのような利用形態(コース)を選ぶのか、申し出ることになります。

この「みのりの湯」が他のスーパー銭湯と大きく異なるのが、館内で大衆演劇を公演している点です。地方の大きな温泉街へ行くと、たまに大衆演劇の舞台を設けている旅館に出くわしますが、同じような感覚でこの施設でも公演が行われているようです。実際に私が訪問したときにも、廊下にまで公演の音響や声援が響いており、それなりに盛況のようです。そんな施設だからか、館内は館内着を着ながら湯あみと大衆演劇を楽しむお年寄りが非常に多く、他の温浴施設と比べても高齢化率が突出している気がしました。館内に満ちた加齢臭と、大衆演劇のドウランの匂い、そして両者が織りなす独特の雰囲気が、若者を近寄れなくさせているのかもしれません。

広い脱衣室には縦長のロッカーがずらりと並んでおり、混雑してもロッカーが埋まるようなことは無さそうです。室内では全裸やランニングシャツ一枚のお爺さんがウロウロヨロヨロしていました。徘徊しているのかと心配したくもなりますが、おそらく皆さん風呂上りで体をクールダウンさせるために涼しい場所を探し求めているのでしょう。

以下、館内の写真は公式サイトからお借りしました。


内湯も大変広く、しかも多種多様なお風呂が用意されています。といっても特筆すべき浴槽は無く、そのラインナップは極めて一般的でした。なお内湯メイン浴槽には自家源泉の温泉が張られています。加温循環されていますが、鼈甲色を帯びたそのお湯へ実際に入ってみると、ツルツルとした滑らかな浴感がしっかりと伝わり、なかなかの良泉であることを実感できました。


露天ゾーンにも複数の浴槽があり、トドかセイウチを思わせる中高年がシミだらけの体を湯に浸らせてながら、瞑目したり唸ったりと、思い思いに湯あみを楽しんでいらっしゃいます。露天ゾーンのメイン浴槽は岩風呂で、こちらにも加温循環された温泉が用いられている他、寝湯にも温泉が使われています。


内湯から見て右奥にある、東屋がかかっている四角い浴槽は、普段は替わり湯として入浴剤入りのお湯が張られているようですが、この日は他の浴槽と同様に温泉が張られていました。一方、化石木を用いて作られたとされる浴槽には、温泉ではなく真湯が張られていました。


さて今回の私も目的は、上述したように夏季限定の生源泉かけ流しの浴槽に入ること。そのためにわざわざ遠路はるばる柏までやってきたのです。
露天ゾーンに2つある壺湯には、普段は透明のお湯が注がれているのですが、夏季限定で非加温の源泉がかけ流されています。温泉が使われている他の浴槽同様に琥珀色のお湯ですが、ろ過循環されていないだけあってお湯の色はかなり濃く、いわゆるモール泉系のお湯かと思われます。実際に入ってみますと、湯温は私の体感で25℃前後。入りしなは冷たいのですがすぐに慣れてしまい、むしろ清涼感の虜になって湯船から出られなくなってしまうほど。しかもツルツルスベスベの滑らかな浴感と爽快感が全身に感じられるので、非常に気持ち良いのです。湯口のお湯を口に含んでみますと、薄塩味と少々の苦みが得られ、また有機物的な匂い(いわゆるモール臭とは異なる匂い)が嗅ぎ取れました。また消毒されているらしく。薬剤の存在を思わせる臭いも確認できました。
 
壺湯における源泉かけ流しサービスは夏季限定なので、夏だけ特別にわざわざ源泉の給湯管を仮設して、この壺湯まで伸ばしているようです。私が実際に見たところ、裏手からいかにも仮設と言わんばかりの塩ビ管を伸ばし、その配管を雨溝に通して壺湯の手前で立ち上げて、チーズで2手に分けてそれぞれの壺湯へ供給していました。夏が終わればこの仮設配管も撤去され、来年の再登場まで倉庫で眠るのでしょう。

あまりに気持ち良いお風呂なので、あまり長湯せずに他のお客さんにも譲ってくださいという旨の注意書きが掲示されており、実際に周囲ではお爺さんたちが虎視眈々と壺湯が空くのを待っていました。もちろん私はその注意書きに従い、後ろ髪を引かれる思いで10分ほどで一旦出て他のお客さんに譲り、空き待ちのお客さんがいなくなったことを確認した上で再び源泉の壺湯へ入るということを繰り返しました。

千葉県東葛エリアの温泉は悉く塩辛い化石海水系かと思いきや、こんなモール泉的な特徴を有するお湯に出会えるとは意外でした。
源泉かけ流しのお風呂は実に素晴らしく、病みつきになるのも頷けます。


帰りは柏駅行きの無料送迎バスを利用させていただきました。
この夏季限定の源泉かけ流しサービスは毎年実施されているようですから、今季が終了してしまったら、来年までお待ちください。


柏天然温泉みのりの湯
ナトリウム-塩化物温泉 27.2℃ pH8.0 溶存物質2392mg/kg 成分総計2398mg/kg
Na+:793.7mg(94.25mval%),
Cl-:1130mg(84.64mval%), HCO3-:346.4mg(15.08mval%), CO3--:2.6mg,
H2SiO3:64.2mg,
(平成29年12月21日)
加水なし、
加温あり(入浴に適した温度を保つため)
循環濾過あり(温泉資源保護と衛生管理のため)
消毒あり(塩素系薬剤使用)
(分析表は公式サイトにもあります)

千葉県柏市十余二249
04-7145-8910
ホームページ

10:00~翌朝8:00
入浴のみ1100円(他各種利用プランあり)
ロッカー・シャンプー類・ドライヤーあり

私の好み:★★

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