温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

下田温泉 浜辺の湯 下田荘

2022年09月27日 | 静岡県

(2021年12月訪問)
下田と言えば白浜の美しい海水浴場が有名ですが、白浜よりも市街地に近い場所にある外浦という海岸も素晴らしくておすすめです。小さくて地味ながらも景色が美しく、海水の透明度も飛びぬけており、個人的には大好きな砂浜なのです。とはいえ、上画像は海水浴なんてできっこない師走の暮方。人影の無い砂浜で、世間の波に揉まれて疲れ果てた中年オジサンたる私がひとりポツンと佇み、潮騒を聞きながら寒風を受けて侘しく黄昏れておりました。


しばらく海を眺めて心を癒しながら黄昏れていたのですが、伊豆の南端とはいえさすがに冬の潮風は冷たく、徐々に体が冷えてきたので、砂浜すぐ近くにあるお宿「浜辺の湯 下田荘」を訪ね、日帰り入浴で温泉へ入ることにしました。こちらのお宿では日帰り入浴を積極的に受け入れており、回数券も販売しています。
民宿みたいな小規模旅館で、どこか家庭的な雰囲気です。フロントで料金を日帰り入浴したい旨を伝えて料金を支払うと、快く案内してくださいました。なおお宿の公式サイトには入浴料100円引きのクーポンがあるそうなので、関心がある方はご活用下さい。


玄関や帳場は2階に位置しており、お風呂は階段を下った1階にあります。
階段を下ると、まずシャワールームやコインランドリーが目に入ってきます。サーファーや海水浴客の利用が多い土地柄をよく表している設備と言えましょう。そしてそうした施設を左に見ながら右手へ折れた突き当りにお風呂があります。浴場入口の手前にはロッカーが設けられていますから、貴重品はそちらへ預けましょう。


館内には上画像のようなプレートが掲出されています。曰く、このお風呂の温泉がかけ流しであること、そしてオーバーフロー管による浴槽下部排水を採用することにより、古いお湯が排出されやすくお湯の鮮度が保たれている点を説明しています。


浴室は内湯だけのコンパクトなもので、あまり飾り気が無く実用的な造りです。浴室に入って左右に2つずつ、計4つのシャワー付き水栓が取り付けられています。窓の下に設けられた浴槽は4~5人サイズでしょうか。


上述の通り、窓側の浴槽内側面や底面には吸引口らしきものや排水口がありますので、おそらくこれらからお湯が排出されてゆくのでしょう。実際に湯船のお湯は縁から溢れることは無かったように記憶しています。こうした工夫のおかげか、投入量があまり多くない割りには湯船のお湯からしっかりとした鮮度感を得ることができました。


温泉が落とされる湯口の周りには白い析出がこびりついており、温泉に溶け込む硫酸塩の存在を主張しています。そのお湯は無色透明無味無臭で柔らかく癖が無い優しいお湯です。相玉や蓮台寺など多くの源泉をブレンドして配湯された混合泉で、若干の石膏っぽさを感じ取りましたが、とはいえ前回記事の蓮台寺温泉「花月亭」よりも知覚的特徴は弱く、なるほど単純泉という名前がピッタリという感じもします。でも海水浴の後に入るお湯が濃い食塩泉だと却って体力を奪われて疲れちゃうので、むしろこのような優しい単純泉の方が相応しいですね。


今回は利用していませんが、このような貸切露天風呂もあるんだそうです。
次回訪問時には利用させていただきたいと思っております。


相玉地区4源泉・河内地区5源泉・蓮台寺地区2源泉・大沢地区2源泉・下田地区2源泉 計15源泉による混合泉
単純温泉 53.3℃ pH8.1 成分総計0.814g/kg
Na+:146.3mg, Ca++:89.6mg,
Cl-:118.9mg, SO4--:346.5mg, HCO3-:25.7mg, CO3--:1.2mg,
H2SiO3:69.3mg, CO2:4.4mg,
(平成21年4月7日)
加温循環ろ過なし
加水あり(源泉温度が高いため)
消毒あり(県条例を満たすため塩素系薬剤を使用)

静岡県下田市柿崎659-1
0558-22-6010
ホームページ

日帰り入:浴13:00~21:00(受付21:30まで)
700円
ロッカー・シャンプー類・ドライヤーあり

私の好み:★★+0.5
コメント
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