温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

奥々八九郎温泉

2009年08月22日 | 秋田県


気づけば今まで秋田県の温泉を1軒も紹介してこなかったので、今日からは何回か連続して秋田県の温泉を取り上げてまいります。まずはじめは温泉ファンに名高い野湯である奥々八九郎温泉を紹介しましょう。ここは入浴に適した温度のお湯が、まるでジャグジーのように地中から勢いよくボコボコ湧いているのです。その様を見れば温泉ファンならずとも興奮するに違いありません。人里離れた山奥の秘境という立地も手伝い、奥々八九郎温泉はファンの心を魅了しつづけています。

小坂町の市街地から国道282号線を碇ヶ関方面へ北上して野口集落へ達すると、あすなろ荘(老人ホーム)へは右折せよという旨の看板が現れるので、この看板のところで右折します。あすなろ荘を過ぎてなお直進すると、舗装道路が左へ直角に曲がる箇所に行き当たります。ここを道なりに左へ曲がると後日紹介する八九郎温泉の前を通って国道282号線へ戻るのですが、曲がらず真っ直ぐ舗装されていない林道に入ってどんどん進んでください。林道の入り口や途中には「奥八九郎温泉」と書かれた看板が立てられているので迷うことはないでしょう。林道に入ってから約3キロ弱程進むとやがて視界が開け、右手にお湯がボコボコ噴出している様が見て取れます(お湯の目の前まで車で行けます)。いくつか湯溜まりがあるので、自分の好みの湯加減になっているところを見つけたら、あとは脱衣して入るのみ。


国道脇に立つ「あすなろ荘」への案内看板
これを目印にして右折(小坂方面から行く場合)


林道入口
画像には「この先料金所あり」という看板が写っていますが、
これは山菜採取者を対象とする入山料金徴収でして、温泉利用者には関係ありません


途中このように看板が立てられているので迷うことはないでしょう。


薄く貝汁のように濁ったお湯からは、うまい出汁味に塩味・金気味・炭酸味をミックスしたような複雑な味覚が感じられます。お湯が噴出する湯溜まりの温度は約44℃でやや熱め。このためこれより下流の湯溜まりの方が湯加減はよいでしょう。周囲は温泉成分の析出によって白くこんもりと盛り上がっており、まるで天然の漆喰のようになっています。湯溜まりも腰を沈めると若干浅めですが湯船にはもってこいの深さになっています。

なおこの温泉に入るなら、小雨に降る日がベストです。なぜなら晴れた日にはアブの猛襲に見舞われるからです。アブは温度と二酸化炭素を感知して動物に寄ってくるのですが、高温でしかも炭酸ガスを出すこの温泉はまさにアブ達のパラダイス。裸になったらお湯の周りを飛び回っているアブに忽ち襲われてしまいます。しかしアブは雨に弱く、ひとたびポツポツ降り出すと途端に活動をやめて森へ逃げ帰ってしまうので、入浴するならアブがおらず且つ雨の被害も少なくて済む小雨がちょうどいいのです。私が訪問したときもまさに小雨が降っているときで、傘を差しながらの入浴にはなったものの、アブの被害に遭うことなく存分に天然のジャグジーを堪能することができました。

ちなみに「奥々八九郎温泉」というからには「奥八九郎温泉」や「八九郎温泉」があって然るべきでして、これらにつきましては次回以降紹介したいと存じます。


こんな感じで間断なくボコボコ噴出し続けています


いくつか湯溜まりができているので、自分の好みを見つけて入浴しましょう


奥々八九郎へのルート(略図)


野湯につき泉質不明

秋田県鹿角郡小坂町 地図
(この地図がリンクしているポイントはおおよその位置ですのであしからず) 

24時間入浴可 無料

私の好み:★★★
コメント
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