この土曜日(6月23日)に封切りの「転校生 さよならあなた」と日曜日に尾道駅までNPO法人シネマ尾道(尾道に映画館を作る会)主催の上映会で「ゆれる」を見てきました。
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以下、映画のネタバレが含まれる可能性がありますのでご注意下さい。
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「転校生 さよならあなた」は普段の大林宣彦監督らしからぬ(?)普通に落ちを付けたなぁ? と感じました。たまに大林監督は謎というか不思議なまま終わらせてしまう事があるのですが、一応落ちを付けています。
ただ、テーマが軽くなく2時間の上映では少々物足りない・・・もう1時間ぐらいもっとふたりの感情の動きを見てみたかった、そんな気がしました。
でも、大林監督の問いかけていた物は表現してあるのではないでしょうか?
尾道版・・・二十数年前の転校生では「さよならあたし。さよならおれ」、今回の長野版では「さよならあなた」・・・
大林監督が未来に何を残そうとしているのか、その1つではないでしょうか?
「ゆれる」の方は、吊り橋から落ちて死んでしまった女性を巡る裁判の仲で揺れる、兄と弟の感情・・・吊り橋のように揺れる心。上手く表現できていたのではないでしょうか?
西川映画監督とNPOの主催と音楽監督のトークショウが尾道出身の山本モナの司会進行で行われて、その時に「ラストのシーンをどう解釈すればいいのか?」と言う話が出たのですが、西川監督は「映画監督としてはお客さんに判断して貰いたかった」とのような発言をされました。
ようは落ちが付いていないんですよね。落ちは皆さんの思ったとおり・・・
しかしながら、どちらの映画も、実はテーマが重く一言で片付けられるような物ではなかったように思います。
どちらもちょっと考えさせられるような映画でした。