うちの芝生が一番青い

Tokyoに暮らす、ごくごく平凡で標準的な【ナイスサーティーズ】の奮闘記。

書評  ニーチェの言葉から

2010年03月26日 | 書評
最近、ニーチェがよく読まれているそうだ。


私は「ニーチェ」といっても名前と昔の哲学者だというくらいのことしか知らない・・・。
いつの時代の、どこの国の人なのかも。

人が読んでいるものは気になってしまうので、図書館で読んでみました。


ニーチェは1844年、ドイツ生まれ。牧師を父に持ち、自身も神学部に入学する。
生涯「孤独」のまま、数々の病気に苦しみながら多くの著書を残す。

最後の10年は精神に異常をきたし、わずか54才の若さで生涯をとじた。
その著書の多くは、存命中は全く世間に受け入れられず無名の存在。

そう生涯孤独の中で苦悩の人生を歩んだ人だった。


ニーチェの珠玉の言葉の数々、ほんの一部ですがご紹介します。


・あなたにとって最も人間的なこと、それは人に恥ずかしい思いをさせないことです。

 (他人のことを尊重しましょう、恥ずかしい思いをさせてはいけません)



・もっと喜び楽しむこと、それこそ、他人を苦しめたり、

 苦しめようと考えたりすることを忘れさせる最善の方法である。



・誰も学ばない、誰も知ろうとしない、誰も教えない・・・孤独に耐えることを。

 (孤独の素晴らしさを説いていますが、実は本人はかなりのさびしがり屋だったと思います)



・隣人を自分自身と同じように愛するのもいいだろう。

 だが、何よりもまず自分自身を愛するものとなれ。



・病気であることは教訓に富んでいる。健康であるよりも教えるところが多い。

 (生涯病気に苦しんだニーチェだからこそたどりついた境地なのでしょう)



・もっとも後悔されることは何か?

 遠慮ばかりしていたこと、己の本当の欲求に耳を貸さなかったこと・・・

 (時には自分のエゴイズムを大切にしなさい、と説いています)



・人間にとって必要なことはただひとつ。自分自身に満足するということである。
 
 (今の自分に満足できているのだろうか・・・)



・真の男の中に、一人の子供が隠れていて、この子供は遊びたがっている。

 (子供のころに持っていた「遊び心」を忘れるな・・・)



・言葉というものの正しい歩き方から、教養ははじまる。

 (自分の国の言葉を正しく、美しく話すことの大切さ。よーくわかります・・・)



いかに生きるべきか・・・。

私たちは日々悩みながら生きていますが、これほど悩みぬいた人はまぁそういないのでしょう。

だからこそ幅広く人々に受け入れられ、人々の生きるヒントになり続けているのだと思います。

すこし難しい本でしたが、10年後に読んだらまた受け取り方も変わるのだろうなぁと思います。







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