慈愛の場所

2022-12-24 22:18:50 | 日々
今年で10歳になる息子はダウン症で、特有の合併症のため、誕生後すぐに手術を何度か受けることになりました。
だから、10年前の冬は、悲しいとか心配とかいう感情を抑えたくて、なんだか無感情にしながら日々を過ごしていましたが、とにかく昼も夜も病院に行き来したことを覚えています。

入院した成育医療研究センターは子どもの医療専門の病院で、敷地内には少し広めの中庭がありました。
中庭にはサンタさんやトナカイなどクリスマスにちなんだ人形が飾られていました。
近所の保育園児が引率されて中庭で遊ぶ光景も見られ、横目で見ながらその元気さがなんだかうらやましい気持ちにもなっていましたが、夜になるとそれらの人形たちはイルミネーションとなり、暗い中庭のなかで美しく輝いていました。
もう診療時間もとっくに過ぎた夜に。

病院にしばらく通っていると、いろいろな病気により長期にわたって入院を余儀なくされる子どもたちがたくさんいることがわかりました。
病院の中には学校もあって、学習が遅れないようにも配慮されながら、いつか退院できる日を待ち望みながら暮らしているのです。
中庭にそっと光り輝くクリスマスのオブジェは、その子どもたちに向けられたものだったんだ。
そんなことを理解しながら、美しいイルミネーションだなと思いました。

今日も、病院のなかで過ごす多くの子どもたちがいます。
医療の力で、みんな前に進んでほしい、と切に思うのです。
そしてぼくは医療には関われないけれど、医療や療育の場であったり、子どもたちが過ごしながら少しでも気持ちが明るく軽くなれるような場所をつくりたいと思うのです。
中庭のそっと光り輝くクリスマスのオブジェを思い返しながら、そんな気持ちになります。

メリークリスマス。


写真はアッシジのサン・ダミアーノ修道院より。
いつかこんな慈愛に満ちた場所をつくりたいと思います。


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