茶室の流儀

2021-02-09 23:23:34 | 住宅の仕事


最近、茶室のある住宅の設計のご依頼をいただき、茶室の事例を見返しながら、設計の準備をしています。

茶道には流派がありますから、流派ごとに茶室の造り方も特徴が表れます。
特に、細かな金物の取り付け方、向きや位置などに流派ごとの決まり事があって、それを間違えると大変です。
茶室は素材をそのまま現しにした仕上げ方が多いので、間違えるとやり直しが効かないのです。
だから資料を見ながら、よくよく確認をしながら進めていきます。

表千家と裏千家とでは、同じ金物でも上下がさかさまになる、というような。罠にはまったような気分ですね(笑)
でも、そんなふうにして細部によく目を凝らして見るようになるので、細かなものの存在に次第に愛着がわいてくるようになります。
襖の引手ひとつを選ぶことに、楽しみもでてきます。
上の写真は「東山の家」のもの。
抑制された光のなかで見る事物は、それだけで独特の存在感をもちます。

決まり事が多いようでいて、実は自由であるのも茶室の特徴。
何軒か茶室を設計してきましたが、裏千家 又隠席を参照した設計もあれば、コンクリート打放しの茶室もありました。
さて、今回はどんな茶室になっていくのか・・・。

コメント
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