オンニョさんの詩（148） 孫日記 （2７） タッタッタッター

タッタッタッター


　許　玉　汝

朝、保育園で
うしろもふりむかず去るオンマを
ヒジョンが追いかける
タッタッタッター

泣くのかな？
立ったままじっとしている

そばに行って顔をのぞくと
唇をギュッと結んでる
でも　泣かない

いじらしくて
頼もしくて
思わず抱き上げた
　　　　
２０１１・８・２５

オンニョさんの詩（147） 孫日記(2６） フー先生の椅子やで

　フー先生の椅子やで

　許　玉　汝



ユファがうがいをする間
椅子にすわって待っていると

ふりむいたユファ
「フ―先生の椅子やで」

座るなと云う代わりに
「フー先生の椅子やで」

まいったなぁ
フー先生に負けたなぁ　ハンメ

オンニョさんの詩（１４６）想い（４３）＝バイリンガル詩集（３８） ふるさとを想う

ふるさとを想う

　　　　　　　　　　　　許　玉　汝

３０年前
父が　この世を去った日
病室の　枕の下から出てきた　封筒の束

見舞客が置いていった　大切な封筒
一つ残さず　貯めていた　アボジ
故郷で眠りたいと願ってた　アボジ

封筒を手に　涙ながら　オモニは云った
行かせてあげよう　ふるさとに
どれほど帰りたかっただろう　ふるさとに

親不孝者と　後ろ指さされながら
父を見送った時でさえ　分からなかった
魂になってまで　何故に故郷を探すのかと

歳月は流れ　いつしか還暦がすぎ
孫を持つ年になり　やっと気付いた
ふるさと想う　アボジオモニの心の内を
　
住所さえ知るすべがなかった　私の出生地
心優しい人々が　真心で探してくれた生地を
この年になって　初めて訪ねた　夢のように

陣痛に耐えかねて　やむなく母が降りた駅
身寄りもなく　さまよっていた　私たちを
家族のように見守ってくれた　碇ヶ関の人々

消え入りそうな私の命を　燈してくれた地
たとえ　先祖代々の　墓はなくとも
私の故郷と　呼ばずにはいられぬ　碇ヶ関

見知らぬ土地なのに　こみあげる懐かしさ
紫陽花眩しい三笠山　滔々と流れる平川
オモニの姿と重なりし　美しい山よ、川よ

昔も今もとめどなく流れる　白沢の水音が
母のせなで聞いた　やさしい子守唄となり
私の胸を　恋しさに　震わせた

人生の出発点に立ち　私は心底思った
生まれ故郷、心の故郷、父母の故郷
その全てが　大切な我がふるさとだと

二度と二度と　奪われはしまい
代々　守りぬかねばならぬ　心の根よ
62年の歳月を経て　凛とこの地に立つ




　 고향에　대한　생각　　　　　　　　　
　　　　
허　옥　녀
３０년전
아버지가　세상　떠나신　날
병실　베개밑에서　나온　봉투뭉치　

죽어서도　고향땅에　묻어달라　하셨건만
손님들　두고간　위문금　모아둔　아버지
오죽　가고팠으면　려비를　두고가셨을가

불효자식이라　손가락질　당하며　
아버님　홀로　고향　보낼　때도　몰랐지
혼　되여도　고향　찾는　부모님　심정을

세월은　흘러흘러　어언　서른여해　
주소도　알길　없던　태여난　고장　찾아
내　겨우　알았구나　고향이　그　무언지　　　

살길　찾아　헤매던　동북땅　아오모리
진통으로　신음하던　어머니를　살려주고
초불같은　내　목숨　건져준　고마운　땅

처음　찾아간　땅이여도　낯설지　않아
끝없이　펼쳐진　들판이여　사과밭이여
부모님모습　떠올려준　그리운　산천이여　

옛모습대로　남았다는　샘터의　물소리가　　　
엄마　등에서　들은　자장가와　화음되여　　
사무치는　그리움이　눈물나게　하였네

정녕　고향은　그리운　사람들의　모습
비록　조상님　뼈　묻힌　땅은　아니여도
어찌　내　고향이라　부르지　않으리

생의　출발점에　서서　다시　생각했나니
태여난　곳，키워준　곳，조상님의　땅
나에겐　그　모두　소중한　고향이라고

다시는　다시는　빼앗기지　않으리라
대를　이어　지켜갈　마음의　뿌리여
내　이땅에서　가슴　펴고　살아가리　　　　

オンニョさんの詩（１４５-2）想い(4２)=バイリンガル詩集（３７）随筆 ふるさとへの道

수필
　　　　　　　　　　　　　　　고향에로의　길　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　허　옥　녀

　［조선학교무상화제외반대］를　광범한　일본사람들에게　호소하기　위해　［내　고향］이라는　시를　지은　날로부터　１년이　지난　올여름에　나는　태여난　고장인　아오모리현　히라카와시　이카리가세키　(青森県　平川市　碇ヶ関)를　처음　찾았다．

　６３년전　회임중이였던　우리　어머니는　혹카이도(北海道)에　계신다는　아버지를　찾기　위해　여섯살의　언니와　３살의　오빠의　손을　끌고　교토(京都)에서　렬차를　탄후　몇번이나　렬차를　갈아탔다．

　도중　렬차안에서　진통을　느끼신　어머니가　할수없이　이카리가세키에서　내려　향방없이　떠돌고있을　때　친절하게　소리를　걸어준　분이　계셨다　한다．그분이　경영하는　려인숙에　도착하자마자　산모가　오기를　채　기다리지　못해　애기가　태여났으니　그　애가　바로　나였다．

　륙개월후　혹카이도로　건너가　일자리가　없어　행상을　하다가　그것도　잘　안되여　탁패기를　만든것이　＜죄＞가　되여　류치장에　계셨던　아버지를　기다리는동안　마구간에서　지낸　나날，
아버지가　출소하신후　하코다테（函館）로　이사가서　령하　２０도의　바다가에서　나를　업은채　오징어를　손질하며　우리를　키워주신　부모님．

　일본학교에서　너무한　구박을　받은　언니를　보다못해　조선학교가　있는　도쿄로　이사갈것을　결심하신　부모님，１년남짓한　기간에　공습때문에　한쪽다리를　잃으신　할아버지가　교토에　살
고계신다는　소식을　듣고　다시　교토로　이사간　일，비탈길아래에　있던　반토굴집에서　할아버
지와　함께　살면서　할아버지가　끄시는　리아커를　타서　＜넝마　없나요－＞　웨치면서　교토시
내를　하루종일　돌면서　생활하던　일…　

　다섯살이　될　때까지　출생신고도　못하고　자기가　태여난　고장의　주소도　모른채　아오모리
로부터　혹카이도，혹카이도에서　도쿄，도쿄에서　교토，교토에서　오사카로　이사를　거듭한　우리　식구에게　있어　고향이란　도대체　무엇인지　도무지　알길이　없었다．

　올해　３월１１일，상상을　초월하는　동일본대진재가　일어나고　해일때문에　고향을　뿌리채　잃어버린　숱한　사람들의　모습을　텔레비로　보면서　나는　뭔가에　홀린듯　생각하고　또　생각
하였다．（가야지，가야지，지금　태여난　고장을　찾지　않는다면　평생　후회할거야．）

　나는　인터넷으로　알아낸　이카리가세키종합지소에　＜내가　태여난　고장을　찾아주세요．
이카리가세키란　작은　마을의　자취려관이래요＞라　쓴　편지와　자서전같은　시［내　고향］을　ＦＡＸ로　보내여　협력을　바랬다
．
　련락을　취한지　한달이　지날무렵　이카리가세키지소에서　＜려관이　있던　자리를　드디여　찾았습니다．당시부터　옆집에　살던　분도　찾았습니다．도착하면　곧　지소로　오세요。＞라　하는　꿈같은　멜이　날아왔다．

　７월９일，도호쿠조선초중급학교에서의　위문공연을　무사히　끝낸　다음날아침，나는　고속뻐
스로　히로사키(弘前)까지　간후　오우선을　타서　이카리가세키에서　내리자마자　종합지소
(総合支所)를　향했다．

　일요일임에도　불구하고　지소장（支所長）과　멜교환을　계속해왔던　쿠로타키（黒滝）씨가
따뜻하게　맞아주었다．그분들은　이카리가세키와　관련된　서적과　지도，래일하루의　예정표，
또한　아오모리사과와　과실즙　그리고　태여난　고장에서의　첫　밤을　즐기라고　반디벌레를　70마리나　잡아　유리통에　넣어서　선물해주었다．너무너무　후한　대접에　몸둘바를　몰랐다．

　다음날　아침，지소장과　함께　려인숙의　집터를　향하였다．나지막한　산기슭의　아늑한　자리에　집터는　있었다．입구에는　에도(江戸)시대에　깊은　산속에서　관으로　뽑아온　시라사
와(白沢)의　물터가　남아있었다．손을　뻗치여　물에　대였다．차다！손바닥으로　물을　받아　한모금　마셔보니　뭐라　할수　없는　감개로　가슴이　떨리고　인자하신　어머니의　얼굴이　떠올라　저도　모르게　눈물이　쏟아져내렸다．

　지소장과　함께　려인숙이　있었던　시기로부터　옆집에　살고있었다는　하나오카치에(花岡チエ)
씨를　만났다．하나오카씨는　６０수년전의　일을　하나하나　회상하면서　이야기해주셨다．

　하나오카씨의　덕분으로　려인숙의　주인이름이　도노사키(外崎)씨라는것도，이　려인숙이　려관
비도　못내는　가난한　나그네들을　언제나　따뜻이　맞아준　고마운　자취려관이였다는것도　알수
가　있었다．

전쟁이　끝나　얼마　안되던　그　시기에　한눈에　조선사람이라는것을　알수　있었을텐데　전혀　모르는　타관사람을　따뜻하게　보살펴준　도노사키씨．생명의　은인에　대한　고마움으로　가슴이　뭉클해져　잠시　말을　잃었다．귀중한　증언을　해주신　하나오카씨의　손을　잡고　마음속으로부　터　감사를　드리고　또　드렸다．

　놀란　일은　그뿐이　아니였다．려인숙의　가게이름만은　알길이　없어　아쉬워했는데　이　마을
에서　가장　오래된다는　미카사(三笠)식당에서　점심을　하고있을　때　가게주인인　아베(阿部)씨
가　추억을　되살려준　덕분에　가게이름이　［다이코쿠야(大黒屋)］라는것까지　밝히게　되였으니　어찌　이　우연에　감사를　드리지　않을수　있으랴．
　
그후　지소장의　안내로　이카리가세키의　명소들을　하나하나　돌면서　나는　생각하였다．
이카리가세키의　사람들은　어찌하여　이렇게도　다정하게　육친의　정으로　나를　대해주었을가
？　＜찾지　못했습니다．＞의　한마디로　끝낼수도　있었을것인데…

시［내　고향］을　읽고　같은　고향을　가진　사람으로서　남의　일같이　못느꼈다고　함께　울어주신　쿠로타키씨．자기일처럼　생각하면서　＜시랑송모임＞까지　조직해주신　종합지소의　직원여러분！

　이카리가세키의　사람들덕분에　무사히　이　세상에　생을　탄　내가　인생의　황혼기에　다시　큰　은혜를　입게　되였으니…　어머니처럼　자상하신　분들이　사는　이　마을이　내가　태여난　고장이라는것이　무엇보다도　자랑스럽고　기쁘다．

　눈을　감으면　이카리가세키마을의　사람들이，미카사(三笠)산과　히라카와(平川)가，시라사와의　물터가，허허넓은　사과밭이　선히　떠오른다．어김없이　이카리가세키는　나의　또　하나의　고향이　되였다。

　그　누구에게나　고향은　있지만　우리들처럼　이국땅에서　태여나자란　사람들에게　있어　고향
이란　도대체　어떤　의미를　가지는것일가．자기　나라를　빼앗기지　않았더라면　아예　일본땅에
서　태여나지도　않았을것이고　모진　가난과　민족적차별이　없었더라면　부평초처럼　향방없이　떠돌아다닐　일도　없었을것이다．

　나는　자기가　태여난　고장을　찾고있었으나　그것은　결코　장소가　아니라　내　뿌리인　아버지와　어머니의　인생　그　자체를　알고싶었기때문인지　모른다．두번다시　빼앗겨서는　안될　조국과　나라를　빼앗겨　상가집개만도　못한　인생을　살지　않으면　안되였던　재일동포들의　파란만장한　인생로정을　후대들에게　곧　전해야　한다는　사명감때문이였는지도　모른다．

　우리　학교를　지키기　위해　서툰　일본글로　지은　한편의　시가　가져다준　태여난　고장과의　상봉．나는　이날의　감격을　가슴에　안고　아직은　한번도　찾아가보지　못한　진정한　내　고향
을　반드시　찾아가　남해바다가　바라보이는　산소에서　잠들고계시는　부모님의　령전에　삼가　꽃을　올리고싶다．

그리고　이카리가세키사람들처럼　국적이나　민족에　구애됨이　없이　한　사람의　인간으로서　옆집사람들을　사랑하고　조일우호친선의　다리가　되고싶다고　생각하고있다．
　

オンニョさんの詩（１４５-1）想い(4２)=バイリンガル詩集（３７）随筆 ふるさとへの道

随筆
　　　　　「ふるさとへの道」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　許　玉　汝

「朝鮮学校無償化除外反対」を広範な日本の人々に訴えるため、「ふるさと」という詩を書いた日から一年が経った今年の夏、私は生まれ故郷、青森県平川市碇ヶ関（いかりがせき）を生後初めて訪ねた。

　６３年前、身重であった私のオモニ(母)は、北海道にいるというアボジを探すため、６歳の姉と３歳の兄の手を引いて京都から列車に乗り、何回も乗り継いだ。

途中、列車の中で産気づいてしまったオモニが、やむなく碇ヶ関で下車し、あてもなくさまよっていたとき、親切に声をかけてくださった方がいた。その方が営んでいた木賃宿にたどり着いたオモニは産婆の到着を待てずに赤子を産み落とした。その赤子がまさしく私だったのだ。

6ヵ月後に北海道に渡り,行商をしていたがうまく行かず、やむなくドブロクを作ったことが「罪」になり刑に服していた父を待つ間、馬小屋で暮らした日々、父の出所後、函館に移り零下20度の浜で私をオンブしたままイカ裂きをしながら私たちを育ててくれた両親。

学校に通うことになった姉が、あまりにものいじめに耐えかねて登校を拒んだ為、東京の朝鮮学校を探して池袋に引っ越した事、空襲で片足になった祖父が京都にいるという便りを聞き一年足らずで京都に戻ったこと、坂の下の半洞窟の家で暮らしながら、祖父の引くリヤカーに乗り＜ボロおまへんかー＞と京都市内を回りながら生活した日々…

５歳になるまで出生届も出せず、自分の生まれた場所の住所も知らぬまま、青森から北海道、北海道から東京、東京から京都、京都から大阪へと転々と引越しを重ねてきた私たち家族にとって故郷とは一体なんであろうかといつも思っていた。

今年の3月11日、想像を絶する東日本大震災が起き、津波のため故郷を根こそぎ流されてしまった人々の痛ましい姿をニュースで見ながら、私は何かにとりつかれたように思い続けた。（行かねば、行かねば、今、生まれ故郷を探さねば必ず後悔する。）

私はインターネットで見つけた碇ヶ関総合支所に「私の生まれ故郷を探してください。碇ヶ関という村の自炊旅館だったそうです。」という手紙と、自伝史のような詩「ふるさと」をFAXで送り協力を求めた。

交信を始めてから一ヶ月が過ぎた頃、碇ヶ関支所から「お探しの木賃宿跡がついに見つかりました。隣に住んでいた方も見つかりました。着いたらすぐ支所に来てください」という夢のようなメールが送られてきた。

７月９日、東北朝鮮初中級学校での慰問コンサートを無事終えた次の日の朝、私は高速バスで弘前まで行き、奥羽線に乗り換え「碇が関」に到着した後すぐに総合支所を訪ねた。

日曜日だと言うのに支所長さんと、交信を続けていた黒滝さんが迎えてくださった。

碇ヶ関関連の書物や地図、明日の予定表、おまけに青森リンゴやジュースばかりか、生まれ故郷での夜を楽しんでくださいと70匹もの平家蛍までガラス瓶のホテルに入れて持たせてくださった。あまりにもの手厚いもてなしに言葉が出なかった。

翌朝、支所長さんと一緒に木賃宿の跡地に向かった。小高い山のふもとの閑静な場所に跡地はあった。跡地の入り口には江戸時代に山から引っ張ってきたという白沢の水場が残っていた。手を伸ばし沢の水に触れて見た。

冷たい！手のひらで水をすくい一口含んでみると、なんともいえない感慨に胸が震え優しかったオモニの笑顔が浮かんだ。

支所長さんと一緒に木賃宿があった頃から隣に住んでいたという花岡チエさんにお会いした。花岡さんは６0数年前のことを一つ一つ思い起こしながら話してくださった。

　花岡さんのおかげで木賃宿の御主人の名前が外崎さんだったことも、この木賃宿が旅館代の払えない貧しい人々をいつでも迎え入れてくれた有難い自炊旅館であったことも知ることが出来た。

終戦間もないあの時代に、一目見れば朝鮮人であることが分かったであろうに見ず知らずのよそ者を暖かく迎えてくださった外崎さん。私の命の恩人、感謝してもしきれない。貴重な証言をしてくださった花岡さんの手を取り心から感謝した。

驚いたことはそればかりではなかった。木賃宿の屋号だけはどうしても探せなかったのだが、三笠食堂で食事をしていた時、御主人の阿部さんが思い出して下さったおかげで木賃宿の屋号が「大黒屋」であることまで判明したのだ。

　その後、支所長さんの案内で碇ヶ関の名所をひとつひとつ回りながら私は思った。碇ヶ関の人たちは何故こんなにも親身になってくれたのであろうか？「探せませんでした。」の一言で片付けることもできただろうに、詩「ふるさと」を読んで、同じ郷里を持つ者として他人事とは思えなかったと一緒に泣いてくださった黒滝さん。自分の事のように心配してくださった総合支所の皆さん！

碇ヶ関の人たちのおかげで無事この世に生を受けたばかりか、人生の黄昏期にまた大きな恩恵を受けてしまった私。母のように心優しい人々が住む村が私の生まれ故郷であったことが何よりも誇らしく嬉しい。

瞼を閉じれば碇ヶ関の人々が、三笠山や平川が、白沢の水場が、リンゴ畑が目に浮かぶ！紛れも無く碇ヶ関は私のもう一つのふるさと！

誰しも故郷を持つが私たちのように、異国で生まれ育った者にとって故郷とは一体どんな意味を持つのだろう。私たちの国が植民地にならなかったなら私が日本で生まれるということはありえなかったし、貧困と差別がなかったなら根無し草のように流されるままに生きることもなかったはずだ。

私は自分の生まれ故郷を探していたが決してそれは場所ではなく、私のルーツである父と母の人生そのものを知りたかったからかも知れない。二度と奪われてはならない祖国と、国を奪われた民がたどらねばならなかった人生を、後世に伝えなければならないという使命感があったからかも知れない。

ウリハッキョを守るため書いた拙い一編の詩がもたらした生まれ故郷との再会。私はこの日の感激を胸に、まだ見ぬまことの故郷を必ずや訪ね、亡き父母の霊前に花を手向けたい。そして碇ヶ関の人々のように国籍や民族を越え１人の人間として隣人を愛し朝日友好の架け橋になりたいと思う。


　　　　　　　　　　　　　　２０１１年８月１５日