梅見に行かぬせいか、最近面白いことが無いなあとなげきつつ耳鼻科へ行った。
前から嗅覚を気にしていたが、今日は最近とみに耳が遠くなったような気がして耳を診て貰いに行ったのである。
受付のノートに記名をするとき、すぐ上の欄をみて「ミズタ二」と言う人がこの辺にあるんだと一人合点をしていた。
やがて診察室から出てきた人を見ると五人の孫の内の一番下の大学生の女の子であった。
花粉症でかかって居るのだと言う。続いての私の診療を待ってもらって、近くの「おかげ庵」で昼食をした。
若い彼女に合わせてスパゲテーをたべて、彼女がグリンティをわたしがコーヒーをのんだ。
新年会で会った曾孫のことを聞くと「良く家にくるけどもう足が出来て走ってるよ」と言った。
十日の句会の兼題の「鏡餅」に
○ 這ひ這ひの届かぬ高さ鏡餅
を出そうと思っていたのに最近孫俳句が多くて駄目である。
彼女も自転車で来ていてこれから車校に行くといっていた。
じゃねと別れたが昨日も一昨日もそれぞれの友達とランチをしたのに、この日ばかりはなんだか、るんるん気分で薬のせいか耳まですかーとした気分である。
そこへ今朝はこの冬今になっての初雪である。
どんどん積もって行くのを診ていると楽しくて気分が高揚する。
子供の頃と同じ情景である。違うとすれば、あの頃はこう言う置炬燵ではなくて、どぼんこという掘り炬燵であった。
手持ち無沙汰な姉妹が二三人足を入れて布団をかけて、庭に積もる雪や雀を見ていた。
母は大勢の食事の支度やら、薪で焚く風呂やらの用事で仲間になることは少なかった。
今日の格言は 「孫の診療費の多いのに比べて一割負担の私は微々たるものでありがたいなあ」である。
俳句 はだれ雪鳥はばたきて落としける