田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

猫のブラッキだって嫉妬するのだ。 麻屋与志夫

2015-01-18 06:19:25 | ブログ
1月18日 日曜日

●やきもちを焼くにおいがする。

廊下のドァをソット開く。

中道に下り立つ。

薄暗がりの中に黒くブラッキがわだかまっていた。

やはり聞き耳をたてていたのだ。

廊下の奥の離れの部屋で、

連れ帰ったリリとカミサンともども遊んでいた。

やっとのことでリリの隠れていた場所をつきとめ、

連れ帰ってから2日になる。

●リリはすっかりやせほそり、

三毛猫なのだが白い毛は薄汚れが目立つ。

シャンプしたのでは寒いだろうとカミサン。

「おれが、病気で頭が洗えないときに買ったアルコールの髪洗いがある。あれでふいてやろうよ」

「そうね。そうしましょう」

わたしがリリを押さえた。

カミサンがアルコールをリリにふきかけ。

ガーゼでふくとよごれがおちた。

「こんなに、よごれていたね」

そこで、カミサンがふいに笑いだした。

「リリ、ぬれているのを気にしてなめるわよね」

「そうか、アルコールで酔っぱらう」

猫じゃ、猫じゃ。甘茶でカッポレ、カッポレ。

「リリ。おどってみるか」

両手をもちあげられて、

リリはこころならずも、

カッポレ猫音頭をおどろされた。

ひどい飼い主もいるものだ。

●この離れでの爆笑をブラッキがドァの外でうかがっていたのだ。

●「ブラッキ。心配するな。おまえもじゅうぶん可愛いんだから。やきもちやくな。それって嫉妬。ジラシ―だよ」

●ブラッキはわたしが子猫のリリを、

からかいに離れにいくとそわそわする。

●「おれも嫉妬されるようでは、まだまだ若いな」

●カミサンと若いリリ、

そしてメスの美猫ブラッキに取り囲まれ悦に入るバカなGGであります。




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