田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

「降りこめられて、外に出られないニャン」 麻屋与志夫

2018-09-25 12:16:29 | ブログ
9月25日 Tue.

●「パパ。白が来てるわよ」妻が教室をぬけて、黒板の後ろにある書斎のドアを開ける。幸いなことに、わたしはパソコンに向かい小説を書いていた。たとえ妻といえども、いや、妻だからこそベッドで惰眠をむさぼっている醜態は見られたくない。いつになっても、妻というより彼女を恋人のように思っているので、カッコいいところを見せたいGGなのであります。

●なるほど、白はデッキで固形餌を食べている。どうして猫ちゃんは、いちど来はじまると、つづけて来るのだろう。なにか猫の習性にそういうところがあるのかもしれない。しばらく来ないので、死亡通知をうけとったようで寂しかったのに――。

●食事がすむと、妻の膝に手をかけたり、頭をすりつけてスリスリしたりしている。ゴロンととよこになってナデナデしてもらうことを期待している。かわいいものだ。

●「パパ、白が寝床にはいっているわ」
昼ごろから雨になった。裏庭に面した廊下からのぞくと、すっかり雨水で濡れてしまったデッキを避けて、棚に発泡スチロールで妻が構築した猫ちゃんの小屋にもぐりこんで白がうたた寝をしていた。

●「白、しろ」
呼びかけるとウッスラと目を開ける。
「おいでよ。廊下に猫ベットがあるよ。ブラッキやリリのニオイがするよ。おいでよ」
呼びかけても、眠そうな顔で、餌もらっているてまえ、お義理で反応しているように、目をしばたたいている。

●「かわいそうよ。そっとしておきなさいよ」
わたしをたしなめる妻の声がいつもより、さらに若やいで聞こえる。

●腐れ彼岸が三日ある。というが、この季節は秋の長雨のシーズンだ。白は降りこめられて、猫ハウスから出られないでいる。いつまでも、長雨が文字通りつづいてくれるといいな。






麻屋与志夫の小説は下記のカクヨムのサイトで読むことができます。どうぞご訪問ください。

カクヨムサイトはこちら


  今日も遊びに来てくれてありがとうございます。
 お帰りに下のバナーを押してくださると…活力になります。
 皆さんの応援でがんばっています。


にほんブログ村

下記の作品は角川ブックウォーカー惑惑星文庫に載っています。

ジャンル:
ウェブログ
コメント   この記事についてブログを書く
« 「白が、生きていたよ」 と... | トップ | 「白。でいいじゃないか」 ... »
最近の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ」カテゴリの最新記事