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衆議院議員 おおにし健介

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「被差別部落のわが半生」

2006年12月14日 | 書評
「被差別部落のわが半生」 平凡社新書 山下力著

 人の生きざまというのは、人を感動させる。奈良県会議員でもある山下力さんの半生を書いたこの手記にはグッと来ました。

 関東や東北の方々には「被差別部落」と言ってもピンとこないかもしれません。しかし、関西、特に奈良では同和問題というのは身近なところにあります。
 先般、奈良市元職員が長期の病気休暇等を不正に取得していた事件が大きなニュースとなりました。そして、これを見て見ぬふりをしてきた背景には当該職員が部落開放同盟の幹部だったことがあるとの指摘がありました。

 私自身、小学校の4年生で福岡から奈良に引っ越してきて初めて学校での同和教育というのを受けました。もし、部落差別についてよく知らない方は、この本を読むことをお薦めします。山下さんの半生を通して、差別とは何かということがよく分かります。

 自らの出自を呪い、逃げ、迷い続けた青春の放浪、解放運動への目覚め、「糾弾屋」と呼ばれながら活動にまい進しながら、自ら「失われた10年」と呼ぶ運動の方向性を見失った時期のこと等実にいききと分かりやすい言葉でかかれています。また、随所に見られる、家族や友人とのエピソードがこれまたいいのです。最愛の弟さんを亡くしたときのこと、娘と向き合ってこなかったことを反省する場面等感動しました。
 人権問題や差別について、湿っぽくなく、淡々と書いてあり、肩の力を抜いて、自然な形で読むことができます。

 「魔法の杖」である地対特措法を捨て、また、糾弾という手法を見直した上で、部落差別だけでなく、あらゆる差別問題、人権問題に運動を昇華させていこうという山下さんの想いには心打たれました。
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