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日本共産党と、ソ連共産党の関係 - 3 ( コミンテルン内の位置付け )

2022-08-15 12:44:15 | 徒然の記

  日本共産党内での、所感派と国際派のせめぎ合いの続きを紹介します。

 党内抗争では、所感派がソ連と中国の支持を得て国際派を抑えましたが、野坂氏の「平和革命論」は結局変更を余儀なくされます。暴力無しに革命はできないとレーニンが言い、「政権は銃口から」と毛沢東が主張していましたから、野坂氏の「平和革命論」は空想論でしかないと否定されました。ソ連と中国に強く批判されると、ここでまた日本共産党は節を曲げました。

  ・1951 ( 昭和26 ) 年10月の第5回全国協議会で、武力闘争方針(「51年綱領」)へ変更

  ・地下の自由放送から、武装闘争を司令

  ・当綱領は中国共産党とスターリンの合作と言われ、中国共産党が満足の意を表明

  ・1952 ( 昭和27 ) 年サンフランシスコ条約の発効で日本が独立し、レッドパージ解除

  ・1953 ( 昭和28 ) 年3月スターリン死去、10月北京で徳田死去

  ・武装闘争、路線混乱の影響で共産党は国民の支持を失い、1952年の衆議院選挙で全員落選

  ・1954 ( 昭和29 ) 年内外の情勢変化により、ソ連共産党が平和共存路線へと変更

  ・1955 ( 昭和30) 年、ソ連の勧告で所感派と国際派が和解し、中国の革命方式「武装闘争路線」放棄を決議

 以上の説明で、日本共産党が民族独立の党でなく、実際はソ連と中国の言いなりの党だったことが分かりました。大正6年にロシア革命、大正10年に中国共産党、大正11年に日本共産党の結成ですから、日本と中国がソ連の影響下にあっても不思議でありません。次の説明が、それを証明しています。

  「大正8年に設立されたコミンテルンの、国際共産主義組織下でそれぞれ、中国支部、日本支部として位置付けられていた。」

 「1940 ( 昭和15) 年、モスクワに滞在していた野坂参三はコミンテルンの指示で、中国共産党のいる延安へ移り、日本軍兵士への反戦宣伝活動や捕虜の共産主義主義教育を行った。」

 「これによって日本共産党は、戦後の活動再開の可能性を中国で残したが、一方では中国共産党の意向に強く影響される構造を作った。」

 コミンテルンによって、アジアで同格の支部と位置付けられていても、実質は日本が中国の下位にあったことが見えてきます。昔も今も日本と中国は、からまった糸のように、複雑な関係を持っていたことが分かります。次の説明を読みますと、大国中国に利用され便利に使われてきた、過去の歴史が明らかになります。

 「当時の中国で、日本は自国を圧迫する列強の一つと認識されていたが、欧米の先進思想を知る重要な窓口でもあった。中国の知識人階級に、日本留学経験がある者が多かった。」

 「結党大会である中国共産党第一次全国代表大会では、董必武や周仏海など代表者13人中4人を日本留学経験者が占めたほか、この他にも陳独秀や李大など多くの重要人物が日本留学を経験していた。」

 国土面積、人口、歴史と文化のいずれを比較しても、中国は日本より大国です。古代中国から日本は多くのことを学び、中国に敬意を表する日本人も沢山います。しかし20世紀の後半から西欧の列強に蹂躙されて以後、近代化の面では日本に遅れをとります。

 列強の侵略と植民地化に危機感を持つ日本は、「西欧に追いつけ、追い越せ」と懸命になり彼らの思想、学問、技術を取り入れました。アジアの盟主として長く君臨した中国には、「中華思想」という素晴らしいけれど頑迷な思考があり、日本のようにがむしゃらな西欧文明の吸収ができませんでした。

 いわば中華思想が当時の中国の宿痾で、彼らの近代化を遅らせました。誇り高く尊大な中国は、西欧諸国に腰を低くして学ぶより、夷狄の日本を利用し、日本を窓口として西欧を学習しました。

 敗戦後の日本が国民の汗と努力で、瞬く間に世界第2位の経済大国になった時、中国がまだ最貧国だった状況とよく似ています。中国は欧米諸国に頭を下げて経済再建をせず、日本の資金と人材を利用して経済大国の道を進みました。日本は彼らに対し、いつでも利用できる現金自動支払い機の役目を常にしています。

 コミンテルンに関する説明を読んでも、私はそのように考えます。話が横道へ逸れましたが、本論の紹介はスペース都合で次回といたします。

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