ねこ庭の独り言

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文明の衝突 - 24

2019-11-07 17:11:10 | 徒然の記
 歴史を辿ればすぐ分かりますが、西欧人は、イスラムについて、長く悩まされてきました。観光旅行をした時、破壊された、立派なキリスト教会の土台の上に、イスラムの寺院が建てられ、さらにそれが打ち壊され、キリスト教会が再建されたという遺跡を、何度か目にいたしました。

 スペインだったか、ポルトガルだったか、イタリアだったか、会社勤めの頃の私は、歴史に何の興味もない人間で、それこそ物見遊山の気持ちで、珍しいものを眺めるだけの旅行をしていました。少しでも歴史を知っていれば、あの旅はもっと有意義になっていたのかと、そんな気もいたします。わざわざこのような話をするのは、ぼんやりした観光客であった私も、キリスト教とイスラム教の戦いの凄さに、感心したと、言いたかったからです。

 一神教は、互いが絶対の神を信じますから、他教が全て敵となります。自分の国が、異なる宗教に破壊されたり、支配されたりという経験がないので、ただ呆れて眺めるしかない私でした。しかし、米国人であるハンチントン氏には、イスラム問題は、他人事でなく、きっと生涯の課題であったはずです。・・・ということを踏まえた上で、氏の意見を紹介いたします。

 「イスラム教は、キリスト教以上に神の絶対至上権を唱える信仰である。」「イスラム教は、宗教と政治を一体化し、」「イスラム世界の宗教や政治と、非イスラム世界のそれらを、」「明白に区別する。」「だから儒教信奉者、仏教徒、ヒンズー教徒、」「西欧キリスト教徒、東方正教会キリスト教徒などは、」「イスラム教徒以外と、一緒に順応して暮らすことの方が、」「イスラム教徒と一緒に、順応して暮らすことより、」「ずっと容易である。」

 「例えば東南アジアのほとんどの国で、中国系の国民は少数派だが、」「経済的には、圧倒的な力を持っている。」「彼らは仏教徒のタイや、カトリック教徒のフィリピン社会に、」「うまく同化した。」「これらの国々で、多数派の集団が、」「反中国的な暴力を振るったことは、事実上ない。」

 「それに比べ、イスラム教徒が多数派の、インドネシアやマレーシアでは、」「反中国的な暴動や暴力が、起こっており、」「中国系国民の立場は微妙で、不穏な問題になる可能性がある。」

 氏は、歴史的な観点からする、イスラム教徒の戦闘的主張について、説明します。
  1.  19世紀と20世紀に、西欧諸国がイスラム教徒の社会を従属させた。
  2.  これにより、イスラム教徒が、軍事的にも、経済的にも、弱いというイメージが出来上がった。
  3.  このため、非イスラム集団が、イスラム教徒を格好の標的と考えるようになった。
  4.  イスラム教徒は、西欧社会に蔓延する反ユダヤ主義と同様の、反イスラム教という偏見の犠牲者となった。

 私たちは、韓国の慰安婦問題や徴用工問題に関する、呆れるばかりの言いがかりに驚きましたが、イスラムの主張はよく似ています。歴史をからめて、相手を攻撃し、痛めつけるという執拗なやり方は、韓国や中国の横車というより、日本以外の国の常套手段だと分かります。国際社会は、こうした身勝手な理屈には、お互い様だから慣れっこなのです。中国や韓国・北朝鮮からの非常識な言い分に対し、彼らが日本に同情したり、理解したり、そんなことはありえないということが分かります。

 「孤立した文明国」である日本、という現実を、氏に教えられましたが、本気で受け止める必要があります。反日・左翼学者たちのように、無闇に日本を否定したりせず、あるいは頑迷固陋な保守のように、「唯一絶対の神国」などとバカな自惚れもせず、「孤高の日本」を、冷静に心に刻む必要があります。少し横道へそれましたので、氏の著作へ戻ります。

 「パレスチナ人、ボスニア人、カシミール人、チェチェン人などの、イスラム集団については、」「犠牲者だという主張もうなづける。」「しかしこの理論は、スーダン、エジプト、イラン、インドネシア、」「のような国における、多数派のイスラム教徒の非イスラムとの紛争を、」「説明できない。」

 イスラム教徒が多数派を占める国で、紛争を起こすイスラム教徒が、何で犠牲者であろうかと、氏は反論します。ではなぜ、イスラム教徒は自分で紛争を解決できないのかにつき、氏ならではの説明をします。

 「イスラム社会には、他の文明のように、」「核となる国がないということだ。」「サウジアラビア、イラン、パキスタン、トルコ、」「そしておそらくインドネシアなどは、」「イスラム世界への影響力を確保しようと、競い合っている。」「だがどの国も、イスラム世界内部の紛争を調停できるほど、」「強い立場にない。」「全イスラムを代表し、権威を持って対処できるような、」「国はない。」

 ここでもう一度、息子たちに言います。現存する五つの文明における、核となる国を、もう一度頭に入れてください。

   1.  中華文明  ・・・中国
         2.  日本文明  ・・・日本
      3.  ヒンズー文明 ・・・インド
         4.  イスラム文明 ・・・なし
         5.  西欧文明  ・・・アメリカ、フランス、ドイツ、 (イギリス)、

 これを見て、くどくても、父は、お前たちに言います。「移民法」の制定後、100年から200年の間に、大量の移民が日本へ入ってきます。中国とイスラム諸国からが、一番多いはずです。騒乱が起きても、憲法は役に立たず、皇室は破壊されます。ここまで氏が警告しているのに、目を覚まさなくて良いのでしょうか。

 この悪法を制定した政治家たちを、落選させ、政界から駆除しなくてはなりません。父もこのため選挙の一票を使いますから、お前たちも、生きている限り、子や孫のため頑張りなさい。
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