麦じゃないんだから

数日前の某ニュース番組だったと思う．．．
キャスター、いや総合司会者の感情に任せた発言に
私はニュースバラエティーと思っているのだが、
『報道ステ●ション』という番組なのだから、
たぶんニュースだろう。


大江戸線が停電になって大騒ぎが起きたというニュースで、
『コストダウンも大切だが、安全のためのコストと
　テクノロジーは十分つぎ込むべきだ』
というような発言で、都営地下鉄に対して強烈な非難。
ああ、如何にも体制批判のア●ヒっぽいよね、と思ってみていた。

そのあとのニュースのコメントを聞いて唖然。
温泉付き分譲マンションの、その温泉から安全基準の数千倍の
レジオネラ菌が検出されたというニュース。
番組では、
『民間の温泉付きマンションは保健所の検査を受ける義務はないが
　たまたま任意検査をしたところ見つかった』
という論調で、総合司会者も
『たまたま見つかったから良かったようなものの．．．
　何か検査体制を整備するべきではないでしょうか』
というようなコメントを発した。

　　　(゜д゜)ハァ??

である。
たまたま見つかった、と強調して報道しているが
実は先日渋谷で起こった温泉施設の爆発事故を受けて
自治体が独自に『検査を受ける義務がない』施設に対しても
任意検査を受けさせていたのだ。
要するに、全然偶然じゃない。
行政のすばやい指導によって発見された、お手柄なのだ。

これは褒めていいと思う。
何でも体制を批判すればいいというものではない。
どうしても日本のメディアは自虐的、というか体制批判に
偏っている。
せっかくのいいニュースが、アホウなＴＶ局のおかげで
台無しになった。
いくら公務員だって、叩かれてばかりじゃ仕事に誇りをもてないし
やる気も出ない。
めったにないのだから(笑、もっと『良いこと』として全国に知らしめ
他の自治体にも注意を喚起させるべきだ。



そういえば、中越地震を取材している外国人記者が
何かの番組でこのようなことをいっていた。
『これほど大きな地震を受けても重大な事故を起こさなかった
　柏崎原発とその周辺が風評被害を受けているのは驚きだ。
　日本のメディアはもっと客観的に放射能漏れのレベルや
　数値を報道すべきだ』

もっともだと思う。
建設時の想定以上の震災に対しても、
トランス火災という大災害の”タネ”は起きたものの
ほかは冷却水がこぼれたり、付帯設備にひびが入ったりした
程度だったと聞く。
建物も剛健に作られていたし、職員も安全第一で対応できたと思う。
しかし、マスゴミでは批判の嵐。
それこそ、高濃度放射能が漏れ続けているかのような、
そう、かつてのＪＣＯの臨界事故のような扱いだ。



これほど自らの公共機関に自信をもてない国もあるまい。
はたして、これが『日本人ならではの奥ゆかしさ』なのか？

メディアがけん制を行うこと自体は悪くない。
しかし、何でも批判すればいいというものではない。
これでは、視聴者は公共機関がやることなすこと猜疑心を
持ってみることにつながってしまっている。

良いニュースは良いニュースとして　
自信を持って報道してもらいたい、と願うのであった。