値は付けられない

叶のお姉さんが、世話係の実妹が五億円相当の貴金属を
持ち逃げしたとして警察に届け出た。
出頭した妹は、そんなに高いものじゃない、と反論しているという。

ま、三億円の指輪が一千万円なのか、それが高いか安いかは
わたくしなんぞの庶民には計れませんが、
なんとなく、怪しい鑑定人が出てきて
“やっぱり三億円はします”とかいって、
なんだ、結局セレブゥを焼き付ける話題づくりか、
なんていうオチのような気がしますが。


さて、あって無きのごとしは宝石の値段。
よくクリスマスに“ダイヤモンドのケーキ 二億円”なんて
ニュースが流れますが、これって売り手が勝手に付けたもので、
とても価格と呼べるようなものではないですね。
モノの価格というのは売買が成立して初めて認められるのではないでしょうか。

そういえば、低俗な番組で“いくら出されたらヌードになりますか”
と言ったようなことをアンケートしていた。
数十万円から一億円といった色々な回答があったと思うが
残念ながら素人のヌードの相場は二万円から十万円といったところらしい。
これなら“いくら積まれてもイヤ”と言ったほうがナンボかマシだったか。


値の付けられないモノの代表として“命”なんてものがあるが
最近はこれにも相場ができはじめたらしい。
殺人依頼や臓器売買、いや、そんな極端な例じゃなくても
医療格差などもある。
いやはや、恐ろしい時代が到来しそうである。