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石鎚山系と久万高原の自然、博物館の活動などを紹介するブログ

「これからも面河渓観光を考える講座」のご案内(5月20日開催)

2018-04-30 18:19:52 | 展示・イベント
春は新緑、夏は青い清流、秋は紅葉、冬は白銀の雪景色。
季節を問わず美しい渓谷美を楽しめる面河渓は、明治時代から観光開発が始まっている歴史ある観光地です。

昭和初期には名勝に、続けて国定公園にも指定され、その名は中四国では一定の認知度を得るに至りました。
昭和30年以降は自動車の通れる道の整備も進み、当時の面河村の観光産業の要として、国民宿舎や食堂なども充実していきました。

しかし、平成に切り替わる時期をピークに利用者は減少。
現在では多くの施設が老朽化を経て、取り壊しの時期を迎えています。

しかし、雄大な景観や希少な動植物の価値は昔のまま変わっていません。
変わったのはそこを利用する人々の生活、観光スタイル、自然観。

今こそ、面河渓の本来的な価値を再発見し、時代に合った新たな仕組みの中で利用を考える必要があるはずです。

今回の講座では、面河渓における観光開発の歴史とエコツーリズムの意義を知ることで、これからの観光をどう形作っていくか考えます。

その際、カギとなる「トコロジスト(場所の専門家)」の必要性とその可能性について、みなさんと学びたいと思います。

午前中は座学とワークショップ、場所は面河住民センターです。

午後からは面河渓に移動し、トコロジストの活動やガイド体験などを実施します。

美しい渓谷を多くの人に見てもらうのに、川沿いの視界を遮る木は切ってしまうべきでしょうか?
いや、その木を含めて面河渓の良さと考えるのでしょうか?
そもそも人は面河渓に何を求めて訪れるのでしょうか?
アピールする面河渓の大自然の「自然」とはどんな自然でしょうか?
あなたの考える自然と私の考える自然は同じでしょうか?

面河渓に手を加える前に考えるべきこと、多くの人が共有すべきことはたくさんあるはずです。

面河渓ファン、面河渓で自然観察や撮影を楽しみたい方、面河渓をもっと多くの人に知ってもらいたい方、ぜひご参加ください!

なお、本事業は一般財団法人全国科学博物館振興財団による「全国科学博物館活動等助成」を受けています。

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