高橋製作所の65mmセミアポクロマートS型鏡筒です。私にとって、初めての天体望遠鏡でした。一旦、人に譲ってしまいましたが、懐かしくてまた入手しました。
1970年頃、セミアポは新しい時代の屈折という、鮮やかなイメージを持っていました。あの時、皆がアクロマートは古いと感じていましたが、今となっては誤ったイメージだったと思います。一流のアクロマートは、本当に良く見えますし、なにより優れた耐候性があります。一方、高橋の短焦点セミアポや初期のフローライトは、レンズの耐食性に問題を抱えていました。あの頃の高橋は、まだまだ技術的に未熟だったのでしょう。ただ、その後は、皆さんご存じのとおり、高橋は努力を重ね世界のトップクラスのメーカーとなりました。
ファインダーの対物蓋もねじ込み式と、凝った作りです。