タカハシのティーガル60の鏡筒です。対物フードと接眼部近くの鏡筒が絞り込まれ、優雅な雰囲気を醸し出しています。対物レンズは、後玉にフローライトが使われており、星像は完璧です。タカハシの初期のフローライトは前玉が曇ると言われていましたが、このタイプになると、マルチコートが施され、曇りは起こらなくなりました。ただし、フローライトそのものも、吸湿性があり変質しやすいということで、その後、マルチコートが施されるようになったようです。私のティーガルは、ノンコートのフローライトですが、変質等は見られませんので、通常の使用では、問題ないように感じます。
対物セルを写したものです。光軸修正ネジはありませんが、光軸はぴたりと合っており、調整の必要を感じたことはありません。
接眼ドロチューブです。回転式クランプを緩めると、前後させることが出来ます。絵の付いた目盛りがあり、ピントの目安を付けることが出来ます。先端のヘリコイドは、ドイツサイズ時代のものですので、あまり重いアイピースは振動が出てくるため不向きです。ただし、それを差し引いても、魅力的な望遠鏡に変わりはなく、一番稼働率が高い望遠鏡です。