奥 山 豊 和 (おくやま とよかず)公式ブログ

培った経験と人脈を活かし、生まれ育った故郷を元気に。
対話重視、市民が主役の市政運営を取り戻します。

年度末。~3月定例会員会審査を振り返ってPart2~

2018-03-31 22:53:41 | 日記

今週は、4月15日に発行される横手市議会だより「あなたと市議会」の最終校正でした。
議員各位には、原稿締め切りの期日を厳守して頂くなど、ご協力に深く感謝します。

今議会は会派代表質問と一般質問に15名の議員が登壇したこともあり、16ページしかない限られた紙面の中で、1月臨時議会の概要や多岐にわたる新年度予算の審議、修正案が2本出された経緯など、お伝えすべきことが盛りだくさんであった。

議会だよりの在り方については、いよいよ議論が必要であると感じている。場合によっては予算もからんでくる話ではあるが、広報公聴の連携も含め考えていきたいものだ。


さて、年度末。

昨日の地元紙に、公共温泉が民間譲渡されることによって解散となる第三セクター、鶴ヶ池荘を運営してきた㈱山内観光振興公社についての記載があった。

同様に横手市のホームページには、「温泉譲渡施設の開業日(予定)について」のお知らせがあり、我々議会に対してもタブレット端末を通じて淡々と情報提供がなされている。

http://www.city.yokote.lg.jp/shoko/page000092.html

おおむねゴールデンウイークあたりにグランドオープン予定とのことで、「開業に向けた動向」については、3月9日に議会に示していた状況に変化があったとのことであるが、こういう説明の仕方が「丁寧さに欠ける」と繰り返し指摘され続けてきたはずである。

我々は議会としての意思を示した上でもはや横手市のものではなくなっている今、何を言っても仕方がない訳であるが、正直違和感しかない。だいぶ話が違うでしょうよ。

これまで繰り返し「市民のため」、「利用者のため」であることを強調してきた以上、民間譲渡がゴールであってはいけないはずだ。

全ては押し切った当局の、議決した議会の結果責任が問われている。

ということで、今議会の産業建設常任委員会では、温泉民間譲渡が大きなテーマであったことは事実ではあるが、新規事業はじめ特筆すべき事業が盛りだくさんなので、遅ればせながら、29年度のブログは今日中にということで(笑)、若干強引な流れから、委員会審査を振り返ってみたい。

相当なシュミレーションを重ねてきているのだろう、説明の仕方にそれぞれの部長のカラーがあって、時には担当係長から専門的な説明もあり、この経験が近い将来の議会対応の訓練にもなっているのだろう。

そういう意味でも、私としては、もっと時間をかけて一つ一つの事業を掘り下げていく日程的余裕があれば有難いのであるが、当局の皆さんはどうなんでしょう(笑)

私たちが議論している委員会室は手狭であることから、案件によって担当部署が入れ替わって審査が行われているが、農林部と商工観光部が互いの議論を聞いていないことがすごくもったいないように感じる案件がいくつかあった。

やはり、物産やマーケティング、6次産業化などは農商工が連携し産業全体としてとらえるべきであり、縦割りの弊害を感じている。商工観光部横手の魅力営業課と、農林部農業ブランド創造課の位置づけが相変わらず分かりにくい。

農商工だけでなく観光文化スポーツを含めて、本来横断的に取り組むべきである横手版DMOに関して言えば、目立った動きが見えてこないし、この1年議会では話題にも挙がっていない状況で、果たして広く多種多様な方々を巻き込むことはできているのだろうか。

それでいて、各部署に縦割りで観光系の予算が置かれているなど、これまでの延長線上にある政策は何ら変わりなく進んでいるようで、時期も含めて行政の関わりがあいまいなままだと、いつまで経っても地域の「稼ぐ力」を高めることはできない。

大きな可能性を秘めている「応援人口拡大事業」については、ご好評を頂いている「よこてfun通信発行事業」に留まっていることは明白で、なぜ7款商工費に予算が置かれているのだろうか。このままでは地方創生系の広がりは生まれにくいのではないか。

いつかの一般質問で指摘させて頂いたが、やはり「応援人口」に登録するメリットを具体的に発信する必要性を感じている。

農業政策では、農業用ドローン導入支援や、横手市大雄はビールの原料として欠かせない「ホップ」の産地として日本一であることから、「横手のホップ」ステップアップ事業が新設されることに注目している。

いわゆる減反政策の廃止はすなわち、農家が主体性を持って取り組まなければならないという時代の転換期にあるのだ。

農家の意欲を後押しするために行政の果たすべき役割は何なのかという視点で、農林部の働きに大いに期待しているところだ。

このように、ごく一部ではあるが、横手市が打って出るための農林商工観光系の話題について触れさせて頂いたが、この分野は特に、費用対効果という観点から、税金の投入が最大の効果を発揮できるようなアイデアと仕掛けづくりが必須である。

行政が事業を行うことが目的化してしまっては本末転倒であり、そういう意味で議会のチェックを怠ってはいけないし、広く市民の声を聴き具体的に政策提言していくという議会の在り方も、我々の責任において同時に模索していかなければならない。

やるべきことがたくさんあるというのは、ワクワクする。


話題は少し変わって人事の話。

横手市役所新年度の目玉が、産業建設の所管でいえば「よこて農業創生大学事業推進室」と、「まちなか再生推進室」の新設であろう。

「農業創生大学・・・」については、現在の担当が農業ブランド創造課であることから、住み分けをどうするのだろう?農ブラは今後どんな事業を主体的に行うのかということが、新年度予算審議においてなぜか明らかにされなかったのである。

「まちなか再生・・・」については、都市計画課に代わり立地適正化計画の策定に動き出しながら、横手駅東口再開発の在り方を模索するという役割を担うようだ。

相当に重たい案件を、一体どうやって議論していくのだろう。

なぜ、新年度の目玉である組織の話と予算案が一体的に議論できない横手市役所になっているのか。

この点は以前も指摘したことがある。

誰がそのポストに就くのかは別に時期が来るまで示して頂かなくて結構なわけで、それを先に言えといっているのではない。

新しい組織がどんな役割を担うのかということが、組織全体で共有をされていないことに大きな問題を感じている。だからおかしな話が独り歩きするのだ。

一部人事に関わる人たちだけの秘密事項で、何をやるかは4月になってみなければ誰も分からない。異動する人たちもそこに行ってみなければ分からなくしていることに何の意味があるのだろう。

「まんが美術館事業室」を設置した時もそうだった。

人事は議会には関係ないし口を挟むべきでもない。当然のことだ。しかしながら、政策と予算の土台となる組織の在り方を一体で議論しましょうよということがなぜ受け止められていないのか不思議でならない。

「何のために専門部署を設置して、そこで何をやるかは言えません。でも予算は認めて下さいね」というのは筋が違うように感じるのは私だけだろうか。

しかも、この3月に定年退職された方が再任用として「室長」に就かれるというのもこれまでにない取り組みである。

室長といえば課長級ポストである。今後も議会に出てこられて、また一緒に議論をさせて頂けるということなのだろうか。そうだとするならばとても楽しみである。

「2040年70万人社会」が、「2045年60万人社会」に下方修正された。

もしかしたら、国の仕組みそのものを変えない限り、この問題に答えは見えてこないのかもしれない。

ハコを造ることがにぎわいを生み出すのではなく、造らなければならないハコをどうやって活用していくのか、私たち地方自治体にできることを精一杯やっていかなければならないのである。

新たな気持ちで新年度、しっかりと仕事をしていきます。


追伸・市役所では、今年もお世話になった多くの方々が定年退職を迎え、人事異動により他の部署に移られます。

今議会、私の一般質問において、締めの言葉として退職される方々に対し、「自分のことをどう思っていたかは存じ上げませんが、皆さんと一緒に仕事をさせて頂いて大変勉強になりました」と感謝の気持ちを申し上げたつもりが、時間切れで言葉足らずになってしまい、自分の本心を伝えきれていいなかったように感じています。

激動の時代。市町村合併を経験し今の横手市を築いて下さった皆さんのご功績は計り知れないものがあります。

人生100年。一億総活躍社会だそうですが、これからも健康に留意され、卓越した経験と知識をぜひとも地域に還元して頂き、オール横手の一員として、これからもそれぞれのフィールドでご活躍頂ければと思います。

大変お世話になりました。今後ともご指導よろしくお願い申し上げます。


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