杉浦 ひとみの瞳

弁護士杉浦ひとみの視点から、出会った人やできごとについて、感じたままに。

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・小学校で伊勢崎さん課外授業「武器を持つ?持たない?」

2009-10-06 10:09:12 | 平和問題
転送歓迎でいただいた、伊勢崎賢治さんの授業番組の要約です。

私たちは、ある紛争をここまで丁寧に考えることなく
思考を止めてしまって「いい・悪い」を決めてかかっていたように思いました。
小学生と一緒に、考えてみたいと思います。


【ご案内】伊勢崎賢治さんのNHK課外授業

本日10月4日午前8時15分より、アフガニスタンの旧国軍の武装解除に貢献した『紛争解決人』こと伊勢崎賢治教授が出演したNHKの番組『課外授業
ようこそ先輩』が放送されました。今、録画したビデオを見ながらあらすじをまとめています。

http://www.nhk.or.jp/kagaijugyou/archives/archives313.html

今回の放送のテーマは「戦争」。伊勢崎さんの母校である立川市第九小学校で伊勢崎さん自らが講師になり、「武器を持つ?持たない?」の選択肢を子どもたちに迫る特別課外授業が行われました。

授業では、日本が戦争を放棄した1945年以降、64年間で世界で441もの戦争が行われ、10,187,242人以上の死者が出ている現実を示したうえで、子どもたちになぜ戦争はなくならないのか、なぜ戦争を起こしたい人がいるのかを子どもたちに問いかけました。そうして戦争が人為的に起こされるものだということをあらためて知らしめました。

■戦争を身近に感じさせるロールプレイ

伊勢崎さんはその上で、クラスを立川地域の玉川上水の上流と下流にある二つの国の立場に分けロールプレイを行いました。ロールプレイの中では、玉川上水の上流側を国会のある国『6年2組国』(仮称)とし、下流を伊勢崎大統領の治める武器を持つ国『伊勢崎国』という想定にしました。両国とも『東京国』との交易を通じて栄えており、玉川上水と五日市街道という二つの地域資源を共有しています。

『6年2組国』は投票により『平和国』と改められ、クラスの中から大統領が選出されました。

あるとき、平和国に干ばつが訪れ、この対応に平和国大統領は玉川上水の水門を閉める決断を下します。水門を閉めれば、平和国は干ばつの危機を逃れることができますが、水門を閉められた伊勢崎国側は困窮します。

平和国の行動に対し、伊勢崎国大統領は両国を通過する五日市街道の封鎖を実行します。これにより、平和国側は東京国との交易が出来なくなりました。平和国側が対応策を検討しているうちに、さらに伊勢崎国は、大砲と戦車を国境沿いに配備します。

Q:さあ、武器を持たない平和国はどうするのか。

平和国国会で対応が審され、対抗策として「武器を持つかどうか」について評決がとられます。国会に提出された「武器所有法案」を可決するには20人以上の票が必要という設定です。

●第一回投票結果
賛成 05人 武器を持つ側
反対 24人 武器を持たない側

平和国大統領は賛成側に回っているため、反対のまま成立させることを拒み、審議を続けることにします。その間、干ばつは深刻化し、伊勢崎国では飢餓が心配される事態となります。

そんなある日、何者かにより水門が破壊され、事態究明のために両国が話し合うことになりました。しかし伊勢崎国は平和国の議員団から二人を人質にとり、平和国に決断を迫ります。平和国国会は「武器所有法案」について二回目の評決をとります。

●第二回投票結果
賛成 16人 武器を持つ側
反対 13人 武器を持たない側

賛成派が過半数を越えましたが、20人に達していないため可決には至りません。そこで、賛成・反対派に分かれて論戦を行わせます。このとき、伊勢崎さんが講師として指示したのは、相手側を説得するキャッチフレーズを考えることでした。

武器賛成派のキャッチフレーズ
・平和を守るために戦うしかない
・みんな死んでしまう
・これ以上犠牲を出したくない

武器反対派のキャッチフレーズ
・平和を裏切らない
・人を平気で殺せるのか
・武器を使わないでも人は助けられる

論戦を行わせた末、最終審議と投票が行われました。

●第三回投票結果(最終審議)
賛成 15人 武器を持つ側
反対 14人 武器を持たない側

こうして武器所有法案は否決されました。

伊勢崎さんはここで、子どもたちにお願いをしました。

「多数決の結果だけに囚われてほしくない」と。

そして、こう語りました。

「もし武器を持ちたい人が三分の二以上になったら、平和国は武器を持つことになります。武器を持ちたくない人は、少数派になっても、多数決は少数派(反対派)の正義に応えていないので、多数決は正義を代表するものではない。単に数が多いだけです。多数派の意見に反対する少数派は裏切り者などど、排除してほしくない。そういう風にならないでほしい」

■最終セッション:伊勢崎国の立場で考える

伊勢崎大統領の弁明

五日市街道封鎖について
「水路が狭まり国民の間で大変な不安が拡がった。食糧がなくなることは死を意味するからです。そこでやむを得ず五日市街道を封鎖しました」

人質誘拐について
「人質の誘拐については、我が国の惨状を見て頂くために招待したのであって、誘拐ではありません」

伊勢崎国にも「国民の生活を守る」という正義があった。これは平和国も同じ。この正義同士がぶつかって争いになる。
Q:では、どうやって争いを避けることができるのか?

子どもたちからは、こんな意見を出します。

・水門を閉める前に話し合えばよかった
・道路を封鎖する前に水門を閉めた理由を話し合えばよかった

この意見を聞いて、伊勢崎さんはこう結びました。

「お互いのことを知らなければ知らないほど、恐怖心が高まってきます。相手を知るということは本当に大切なことです。それがちょっと気にくわないやつでも、です」

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7 コメント

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見てました (志村建世)
2009-10-06 21:21:49
この番組、しっかり見ていました。
子供たちが「話し合えばよかった」の結論を出すまでの経過は、ほぼ予想通りでした。伊勢崎氏が本当に言いたかったのは、「少数になった意見でも、決して無視してはいけない」ということだったと思います。
 こういう授業を、学校の正規の時間内にも、やってほしいものです。
子供相手だと思って (宇宙戦士バルディオス)
2009-10-06 23:42:25
 伊勢崎氏は、自分の思う通りに操れると思っていたのに、そうでない結果が出たから、焦ったようですね。

>「多数決の結果だけに囚われてほしくない」と。

 第3回投票の結果が逆になっていたら、「正しい判断」をした多数派を誉めちぎる一方、深刻な表情で少数派に説教していたでしょうな。

>お互いのことを知らなければ知らないほど、恐怖心が高まってきます。

 中国や北朝鮮について、知れば知るほど、一党独裁・全体主義国家の恐ろしさが感じられるはずです。

>相手を知るということは本当に大切なことです。

 全く賛成。孫子いわく、敵を知り己を知れば、百戦して危うからずですから。
なにをおっしゃるやら (TT)
2009-10-07 10:49:19
>思考を止めてしまって「いい・悪い」を決めてかかっていたように思いました。

第二次大戦に対する左翼の評価がまさにこれ。
証拠があっても見境なく日本が悪い、日本に責任があるの一点張り。

著作権の問題はありますが (sagures1)
2010-12-24 16:11:54
はじめまして。sagures1と申します。
ようこそ先輩、伊勢崎さんの回のビデオ映像をなにとぞ、譲っていただけないでしょうか???
よろしくお願いいたします。
残念ですが (瞳)
2010-12-24 18:56:57
sagures1さん、もうしわけないのですが、私はこの映像を持っていません。
どなたか録画された方がいるかも知れません。
ようこそ先輩  (yasu)
2010-12-25 20:07:06
「課外授業 ようこそ先輩」では、佐高信が宿題として、小学生にお札を作らせる。
そして自作のお札はなぜ通用しないか考えさせる。
という、保守派が聞いたら番組改編させたくなるような内容の授業もやっている。

詳しくは 佐高信「ニセ札はなぜ通用しないのか?」角川文庫をご覧ください。

しかしこういうのもなんだが、なぜかこういうのはきちんと放送して、肝心の報道すべき事は報道しないのだニャ。
天下のNHKまで小沢・小沢と騒いでいるような気がするが、もっと報道することがあるんじゃないかにゃ。




撮影ウラ話 (ysau)
2010-12-27 19:49:26
伊勢崎さんによる番組撮影のウラ話が載っています。
http://www.youtube.com/watch?v=Qt9EB_KnBx8

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