みーばい亭ブログ

言いたい放題! 飲み放題!

稚ヤドカリの向こう側

2017-05-13 15:10:24 | 2017年ムラサキオカヤドカリ繁殖記録

成熟した卵が海水に触れた刺激で孵化してゾエア幼生となり、海中でプランクトン生活を送りつつ脱皮を繰りかえして成長し、5回目の脱皮でグラウコトエに変態する。
グラウコトエは変態後数日目くらいから着底することが多くなりプランクトンからベントスへ移行、やがて適当な貝殻に入って「ヤドカリ」形態となる。
貝殻に入ったグラウコトエは順次上陸を開始し海岸近くで陸上生活への適応を進め、陸上で脱皮し稚ヤドカリとなる。

つまりオカヤドカリの稚ヤドカリとは、上陸したグラウコトエが脱皮変態した次のステージにおける呼称なんだけど、稚ヤドカリがもう一回脱皮した次の次のステージになると、もう稚ヤドカリとは呼べないのかな?
そうだとすると、厳密に稚ヤドカリと呼べるのは、ほんの数日間だけのことになる。
長い長いムラサキオカヤドカリとの付き合いの中で(20年以上の飼育実績も報告されている)稚ヤドカリと触れ合えるのは、ほんの一瞬に過ぎない、この上なく貴重な時間なのだ。

そんな貴重な時間を、溜りに溜まった仕事のおかげでストレスを溜めに溜めて無為に過ごしてしまった一週間。
今年の連休は曜日並びが良い・・などといった人もいるが、最終日が日曜日ということは、連休明けからフルに出社しないといけないわけで、ある意味最悪の並びである。おまけに月末月初を跨ぐしね(- -;

そんなわけで、ようやく迎えたこの週末、ご褒美のビール片手に陸上槽を覗いてみると・・・。
孵化後65日にして、貴重な稚ヤドカリの時期はとっくに過ぎ去り、ダンゴムシの死骸に齧りつく「小さなオカヤドカリ」の群れが(笑)
ま、順調に成長しているのは喜ばしいことか。
と、いうわけで だいぶ乾燥にも耐性がついてきたようなので、床材の「濡れ砂」を「湿り砂」に移行。
海綿に含ませて与えていた真水も、ハマグリ殻の水入れに切り替え。
つまり、ミニチュアながら成体と同じ飼育環境での飼育スタートである。
やれやれ、これでちょっとは楽になるかな?

ちなみに下の画像、左側が脱ぎ捨てた産着、つまり上陸時に背負っていた貝殻。
そして右側が現在背負っているのと同サイズの貝殻。
毎度の事ながら、この時期の成長スピードには瞠目させられる。

とはいっても、まだまだご飯粒サイズだし、ちょこちょこと素早く動き回るから、カメラで追いかけてもなかなかピントが合わない。
実物はもっと可愛いんですけどね(笑)


一方こちらは、孵化後1年と10ヶ月を迎えた(たぶん)お姉さん。
最近、影が薄いんで久しぶりに上げときますか。


こうしてみると、この子たちもまだまだ可愛いなぁ・・って、ゾエアからここまで育ててきた飼い主の欲目かな(笑)

コメント

ブログ村 リンクバナー

にほんブログ村 酒ブログ 家飲みへ
にほんブログ村 観賞魚ブログ ヤドカリへ
にほんブログ村