風の向くまま薫るまま

その日その時、感じたままに。

時代劇二題

2020-10-12 10:35:59 | 時代劇

 

 

 

 

 

 

 

昨夜、WOWOWにて1979年制作の角川映画『戦国自衛隊』が放送されておりました。

 

今みたいに、タイムスリップものが安易に粗製乱造される遥か以前のこと。当時としては新しかった、時代劇とSFと、青春映画とがミックスされた、贅沢な作りになってました。

 

千葉真一率いるジャパンアクションクラブ創立10周年記念ということもあり、およそ30分に及ぶ戦闘シーンは、JACによる派手なアクションてんこ盛り、千葉さん自身の乗馬アクションはカッコイイし、当時無名のド新人だった真田広之が、自衛隊のヘリコプターから、命綱もつけず身一つでダイブするシーンをワンカットで撮ったり、まあ頑張ってましたね。

 

この映画、かまやつひろしさんが長髪のままで、自衛隊員役で出ていたり、『復活の日』の主演俳優、草刈正雄氏が農民姿でカメラ前を横切ったり、角川春樹社長が真田昌幸に扮して、真田鉄砲隊を指揮していたりと、カメオ出演者も面白かったりするのですが、

なかでも特筆すべきは、当時中学三年生、15歳の受験生だった

薬師丸ひろ子ちゃんです。

 

この時の薬師丸さんは受験生ということで、芸能活動を1年間自粛していたんです。ですからこの作品では、撮影は僅か1日のみの特別出演というかたちで、撮影が行われました。

立派な具足を身につけた、きりっとした若武者姿で登場し、竜雷太氏演じる自衛隊員を槍で突き刺す。そしてその竜さんに拳銃で撃たれ即死。

ほんの数分の出演シーンでしたが、まあ大したイケメンぶりで、10代の少女特有の、性を超越した「美しさ」がありましたね。

 

 

この「目」が良い!

 

 

ところで、この若武者が背中に掲げている旗指物、これがちょっと

変なんです。

 

この旗指物の染め抜かれている家紋。これは「赤鳥紋」と言われる紋で、実はこの紋

かの桶狭間の合戦で織田信長に破れた武将、「海道一の弓取り」と謳われた今川義元の旗印なんです。

 

 

赤鳥紋

 

 

 

設定では、自衛隊は長尾景虎後の上杉謙信の側について、川中島合戦を戦う。つまり敵は、武田信玄率いる軍勢なわけです。

武田勢の中に何故、今川義元の旗印があるのか?おかしい、説明が付かない。

 

おそらくは倉庫にでも置いてあった旗指物の中から、なにも考えずに適当に選んだだけなのではあるまいか。

だとしたら、とても残念。

 

荒唐無稽と言って良い映画だからこそ、こうした細かいところはちゃんとして欲しかった。

 

 

本当に、残念だ。

 

 

 

 

 

 

後の15代将軍・足利義昭(滝藤賢一)と、織田信長(染谷将太)との考え方の違いが、愈々浮き彫りとなってきましたね。

明智光秀(長谷川博己)の、本能寺の変へと至る布石が愈々打たれ始めた感があります。今後の展開に

 

注目!

 

 

室町幕府15代将軍・足利義昭(滝藤賢一)

 

 

ところで、『麒麟がくる』のメインライターである池端俊策氏は、同じくNHK大河ドラマ『太平記』の脚本を書いていた方でもあります。

その『太平記』で、バサラ大名・佐々木道誉を演じていた陣内孝則さんが、今回は堺の豪商、今井宗久を演じておられます。

佐々木道誉といえば、ちょっと癇に障る高笑いが印象的でした。大河ドラマ、での陣内さんを見ると、ついついあの高笑いが出るんじゃないかと、妙に身構えてしまう(笑)

 

良くも悪くも、強烈な役でした。

 

 

堺の豪商、今井宗久(陣内孝則)

 

 

 

今まで何度も書いてきましたが、歴史は「視点」です。

 

足利尊氏の側に視点を置くことによって「建武の新政」の別の側面が見えたし、明智光秀側に視点を置くことによって、「本能寺の変」の別の側面が見えてくる

 

かもしれない。

 

それこそが、歴史の面白さ。

 

今後のドラマの展開、実に興味深いです。

 

 

やはりやはり、今年の大河は

 

あなおもしろし!

 

 


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