雑記帳

そして日々はすぎゆく

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プレカリアート+関連語彙

2007-01-21 | Weblog
ついに日本語にも本格的に入ってきつつあるんだなあ…この系の語彙が、と思うと個人的にちょっと感慨があります。
プレカリアートについてはWikipedia日本語版も何だか詳しいですね。

プレカリアートとは「新自由主義経済下の不安定な雇用・労働状況における非正規雇用者および失業者の総称(国籍・年齢・婚姻関係に制限されることなくパートタイマー、アルバイト、フリーター、派遣労働者、契約社員、委託労働者、移住労働者、失業者等を包括するカテゴリー)」のことである、と。

precarite(プレカリテ、不安定雇用)およびその一連の語彙はイタリア、フランスなどラテン世界の社会運動で出てきたものなので、留学してたとき目にする機会もかなりありました。
思い起こせば私がフランスに出た2001年ごろの日本はまだ小泉改革前だったこともあり、だいぶ今とは雰囲気が違ったです。一部の人文系雑誌や書籍では「一見合理的に見える新自由主義のイデオロギーが貧富の差を拡大させる」云々と論じられはじめていたけれど、その多くが外国の事例をひいておいて「そのうち日本もこうなる」と書くのが精一杯なようだった。そして国内の不定期雇用といえば「高校生のお小遣い稼ぎバイト」と「夢追いフリーター」イメージの他あまり目にする機会がなかった(少なくともメジャーなメディアではそういうの以外取り上げられていなかった)。

だけど私が行ったり来たりしている間に、それも2005年~2006年あたりから明らかに空気が変わりましたね。日本では格差社会という言葉が一気に広がったようで。
道ばたで連合が「STOP格差社会」ティッシュを配っているし、孫悟空がフリーターの悲哀を語るパロディ漫画(というよりコラかな)はネットで読めるようになってるし。新聞では「ロストジェネレーション25-35歳、就職氷河期に直面し不安定雇用を余儀なくされ、しかも人数が多いから割を食った団塊ジュニア達は今どうしているか」みたくかかれて連載までされる始末…


大学業界にいる(はずの)自分も色々な意味で人ごとでなくて、特にうちの分野はもともと仕事少ない上に「大学改革」の余波が奇妙な形でやってきて…同業者の、特に今ちょうど35歳以下の方々の不安は(自分も含めて)相当なモンがあります。
10~20年前なら修士論文書いてちょっと留学でもすれば教授の口利きで仕事があったりしたようですが、最近は博士論文書いて業績があっても非常勤で食いつなぐ例が身近に増えてきました。当然就職は公募です。歳の数だけ願書出したよ、と言って笑ってた人もいました。(普通の就職活動からすれば何てことない数ですが、上の世代と比べると不平等感が募るのです。)

そう、本当に明るい話がないのです。
文科省はよくわからない理由で1990年代の間大学院生の定員を倍にはしましたが当然その就職先については考えなかったし、送り出す教員の側も完全no ideaでしたから。
しかも今後を考えたって、子供減ってるので好景気とかこの業界にはすぐには関係ないですしね。留学生を増加させる意志も…軟調なようで。
民間企業ですか?博士まで出てそれを生かせるような業種って、まあちょっと今のところないですよ。
…理系ならだいぶあるんですけどね。それでもポスドク余ってかなり深刻だという話がおおいので気分が暗いです。
あと5-10年くらいの内に分野によってはNGOやNPO、もしくは起業っていう選択肢が普及してくる可能性はありますが。
でも私の世代は正直言って、まだ心の準備できていないしそっち系に行くには出遅れ感も強い。

……それに私の場合、どのみちそちらの道に行ったらこれまで借りてきた育英会奨学金が完全に負債と転化し、一気に数百万円レベルの借金持ちになるのです。つまり、やめといた方がいいってこと。

いつかフラッシュで見た「博士課程およびポスドクの死亡率(自殺とか病死とか)は同年代の他の業種の人よりかなり高い」(ただし理科系を念頭に置いてるみたいでしたが)云々話を思い出します。

こういう事を考えると「ロストジェネレーション 研究者版」誰か書いてって思いますね。
ていうか、ネットやブログではもうさんざん出てるし、飲み会でもちょっと気がゆるむとこういう話ばかりです。常識っていうか?
ただ一般メディアにはなかなか届かないだけで。




…とここまで散々書いてきて眠くなったから寝ます。

最近ノルマを決めて博論書いているのですがこれがなかなか…
集中してやってしまいたい性質だから理想は週六日執筆+一日休日なんですけど、色々やることや行く場所があってそうもいかない…
ちょっと気分的に疲れてますが、でも頑張りたい。
なんだかんだ言っても研究は好きだし、昔からどういうわけか他の職業であまりまともにつとまりそうだという気がしないので。

+追記
関連語彙@jp:ワーキングプア、格差
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3 コメント

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Question (jiji)
2007-01-24 20:27:28
Bonjour, je voudrais laisser une question.

A votre avis, pourquoi l'accroissement démographique n'augmente pas au Japon ?

Je ne pense pas qu'il s'agit de la volonté de jeunes gens de ne pas vouloir avoir des enfants.

"Le développement économique est étroitement liée au dynamisme démographique".

De ce fait, on peut conclure que léconomie japonaise n'est pas encore propulsée pour l'instant ?

Autrement dit, l'économie même doit être mise en cause sur ce problème ?

Excusez-moi, d'avoir beaucoup de questions.
Unknown (Webmaster)
2007-01-29 12:52:15
Le boom economique actuel au Japon ne concerne qu'une minorite de la population: investisseurs, patrons de grandes entreprises, en bref les gens riches.
En ces derniers dix ans, la fracture sociale s'est apparament a ggrave au pays du soleil levant jusqu'au niveau pas tres loin de celui des Etats-Unis, selon les chiffres statistiques par l'OCDE (OECD en anglais).
En plus, parmi ceux qui ne beneficient pas de la prosperite, les jeunes sont les plus victimes, ayant beaucoup moins de chance d'obtenir un travail fixe que d'autres generations.
Conclusion: la plupart des jeunes sont toujours pauvres, ou plus pauvres qu'avant, donc il leur est toujours difficile d'avoir des enfants...
お返事 (jiji)
2007-01-30 00:50:27
ごめんなさい、分かり辛いフランス語で、しかもほかのパソコンで確認したら、文字化けまでしていました。自分のパソコンが壊れて学校とかのモノを利用させてもらっていたものですから。なるほどね、今の若者は犠牲者という考え方が出来るんですね。就職したくても自分の着きたい働き口がないと、働こうという意欲も半減してしまうだろうし。今の日本ではもう言っていないのかもしれないけれど、結局は小泉内閣の構造改革の賜物のようにも思えます。良かったのか悪かったのか、その答えはこれから出されるのだとは思いますが。

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