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Queensryche「OPERATION:MINDCRIME」

2008-09-24 19:37:52 | 音楽
朝晩は過ごしやすくなった今日この頃。
この季節になると絶対に聴きたくなるアルバムがあります。
それは、

Queensryche「OPERATION:MINDCRIME」

このブログでも何度か出しているネタですが、もう毎年この季節に何度も何度も聴いて何度も何度もを流してしまっています。
ということで、今後も毎年ネタにしますwwwww。

今年も既に「OPERATION:MINDCRIME」を何度か聴いていますが、飽きないですねぇ。
一向に飽きる気配がないです。
何度聴いても頭の中に壮大なドラマが繰り広げられていきます。

そういえばオリジナルは1988年に発売されたので既に20年も経って居るんですね~。
20年経っても色褪せない感じですね。

…と思うのはHR/HMが好きな人にとってなのかも知れませんね。
流行の曲調も時代によって移り変わっています。

その流れを踏んだアルバムが「OPERATION:MINDCRIME II」なのかも知れません。
その理由からか、どうも元々の「OPERATION:MINDCRIME」が好きな人には受け入れられ辛かったようですし。

ちなみに、発売が待ち遠しかった「OPERATION:MINDCRIME II」ですが、

未だに一度も聴いていません。

もう、思いっきり声をにして激白しますが、まだ聴いていません。

はい、一度も聴いていません。
イントロも聴いていません。
歌詞カードもライナノーツも見ていません。
…って、ライナーノーツが付いているかも解りません。

まさにピュアwww。
「OPERATION:MINDCRIME II」というアルバムが存在することは知っていますが、内容を全然知らないので「OPERATION:MINDCRIME」のイメージに影響することは一切ありません。

しかし!
つい先日、ちょっとネタバレを聴いてしまいました。
あー、いけないことを!!
これは懺悔しなければ!!
教会へ行ってウィリアム神父に会ってこよう!

えーと、なぜ「OPERATION:MINDCRIME II」を聴いていないのか?
まず、「OPERATION:MINDCRIME」が秋にしか聴かないため、2006年に発売された「OPERATION:MINDCRIME II」を聴くチャンスは2シーズンしかなかったんですねぇ。

その2シーズンに聴くことを躊躇した理由はやっぱり「OPERATION:MINDCRIME」のイメージが変わることが怖かったんです。
「OPERATION:MINDCRIME II」ではメアリーを殺した犯人が解ったりと物語の繋がりがあります。

その繋がりが自分のイメージを変えさせるのではないかと心配に思っていました。
決して曲調が「OPERATION:MINDCRIME」と遠いから聴きたくないってことではありません。
…あー、ウィリアム神父すみません、曲調については噂を聞いてちょっとは気になっていますwwwww。

それだけ壊されたくないイメージを持つ物語はさぞかし凄いものでは!
…と思いますが、しかしストーリーは結構ありがちなものなんです。

以前の記事に書いたストーリーを流用すると以下の通りです。

病院に収容されている主人公は過去のことを思い出す。
チンピラだった主人公は、革命を起こそうと反権力を謳うドクターXに共鳴し、麻薬を餌に暗殺者となる。
主人公の監視役としてシスター・メアリーが派遣されるが、主人公はシスター・メアリーを愛してしまう。
しかし、ドクターXは忠実心を確かめるために主人公にシスター・メアリーを殺すことを命じる。
シスター・メアリーを殺すことが出来ず組織を離脱するが、メアリーは殺され殺人容疑だけが主人公に掛けられる。
主人公は全てを失い完全に廃人になってしまい、最後に記憶が蘇る…。


確かにこう書かれると凄いひねりのある物語ではないかも知れません。
実は20年前のアメリカなら良くある話しなのかも知れません。

しかし!ここでアルバムタイトルを思い出してみましょう。

「OPERATION:MINDCRIME」

そうです。
マインドクライム。
精神犯罪なんですねぇ。

この物語は主人公「ニッキー」の精神が破綻してしまった経緯を描いているんですねぇ。
犯罪者は思想家ぶっている「ドクターX」
ドクターXは政治や社会の裏世界に蔓延る悪を無くすためという理由でニッキーに対してマインドコントロールをし暗殺者にさせ殺人を繰り返させます。

この物語の全貌を知った後にちょっと疑問に思うことは、何故そんな簡単に人を信じ更にその人の命令なら殺人すら拒まないのか?
それと、愛する人が亡くなったことで再生不可能なくらいに精神が破綻するのか?

もちろん、そんなこと疑問に思うことの方がおかしい!って言われそうですが…。

前者の人を信じてしまうことがあることは解ります。
「オウム事件」「北九州監禁殺人事件」などはこの手のマインドコントロールによって引き起こされましたからねぇ。

オウム事件の時、信者になりやすいタイプは頭の良いタイプの人と言うことを聞いたことがありました。
少しすれているタイプは信じないからダメだとか…。

それが本当ならニッキーは頭の回転が良かったのかも知れません。
すぐにドクターXの思想に共鳴してしまいましたからねぇ。

マインドコントロールの恐ろしいところは暗示に掛かってしまうと絶対服従に徹してしまうところですね。
この辺がまったく理解できませんね。
理解できてしまったら怖いですけど…。

恐ろしかったのが「北九州監禁殺人事件」ですね。
犯人松永太によってマインドコントロールされた一家は互いに殺し合ってしまいましたからねぇ。
信じがたい事件内容は以前にも書いたので割愛させて頂きますが…。

とにかく恐ろしいマインドコントロール。
しかし、ニッキーは完全にマインドコントロールに掛かっていませんでしたね。

罪の意識に苛まれる中、彼を慰めてくれたのが「シスター・メアリー」でした。
彼女は恐ろしく頭の切れる女性でした。
故に命を狙われてしまいます。

そして第2の疑問、ほんの短い時間に精神が破綻するほど人を愛せるのか?
ニッキーはメアリーの死によって精神が破綻してしまいます。

これについては色々な見方がありそうですが、その時代のアメリカならあり得そうな気がします。
ま、あくまでも独断と偏見ですが。

日本は中流といわれる一般的な水準以上の生活をしている人が殆どだと思います。
これはお金のあるなしには関係ない話しで、です。

海外ではスラム街と呼ばれる貧富の差が激しい地区が存在していることは事実です。
ニッキーの生い立ちは詳しく描かれていませんが、もしもスラム街のようなところで生まれ育ったとしたら愛情に飢えていたのかも知れません。

誰からも必要とされず、誰からも愛されず、ただ一日の糧を求めて育ってきたニッキー。
そんな時にドクターXに若者よ!革命のために立ち上がれ!と言う感じに言われたニッキーは自分が必要な人物と思いこんでしまう。
さらに、罪を洗い流すためという表向きで近付けたメアリーに優しくされ愛される嬉しさを初めて経験する…。

罪について反省しようとしているところにメアリーの殺害命令。
そしてメアリーの真実を知り同じ心境であることでさらに守ってあげたい気持ちも高まる。

上げるだけ上げておいて地面に叩き付けられる…。
そんな感じですね…。

また、何故メアリーは死を恐れなかったのか?
さらにウィリアム神父は死に際に何故「thank you」と言ったのか?という疑問もあるかと思われます。

これも想像ですが、二人はいつまでも自分に勝てなかったからでしょう。
メアリーは神父との関係やドクターXの手下から抜けられずズルズルと生き続けている自分がいやだったのかも知れません。
ウィリアム神父も聖職者であるのに罪を犯してしまっている自分を変えられず辛く思っていたかも知れません。

普通に考えたら「嫌なら逃げれば?」って思いますが、マインドコントロールに掛かっていたりどっちにもひくことの出来ない心境である場合は世界が極端に狭くなっているのでどうしようも出来ないのでしょうね。
二人もニッキーと同じように何かが欠けていたのでしょう。


とにかく、この物語は物理的に起こった事件、暗殺やメアリーの死などよりも、登場人物の精神を想像すると壮大なドラマとなります
そこにかっこいいヴォーカルとメロディが融合しているのだから文句の付けようがないですね!!

ということで、「OPERATION:MINDCRIME」は聴けば聴くほど良くなるアルバムです!


ふと思ったのですが、ニッキーが廃人になってしまったりメアリーが死んでしまったりする悲しい物語を名作と思えるのはやっぱり日本人によくある「破滅の美学」の精神が働いているからでしょうかねぇ。



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