2017年7月6日、「監査法人トーマツ 有楽町セミナールーム」にて2017年度大来塾総会が開催されました。今回をもって大来塾の会長を退任される林田英治氏(19期)のご挨拶に続き、以下の議案が承認されました。
第1号議案:2016年度活動報告及び2017年度活動計画案の件
第2号議案:2016年度決算報告及び監査報告並びに2017年度予算案の件
第3号議案:役員選任の件
会長の林田英治氏(19期)、副会長の松田浩氏(62期)が今総会をもって退任し、代わって新会長に大石哲也氏(25期)、新副会長に土方裕氏(30期)が選任されました。
総会後の記念講演では、笹川平和財団会長、前国際エネルギー機関(IEA)事務局長の田中伸男氏をお招きし、「嵐の中のエネルギー戦略」(米国トランプ政権の外交とエネルギー地政学:持続可能な原子力はあるのか?)という演題でご講演を頂きました。
田中氏は72年東大経済学部を卒業後、73年通産省(当時)入省、その後資源エネルギー庁企画官、通商政策局総務課長、在米大使館公使、通商政策局通商機構部長、経済協力機構(OECD)科学技術産業局長等の要職を経て、07年より11年まで欧州出身者以外で初となるIEA事務局長を務められました。その後、日本エネルギー経済研究所特別顧問、東大公共政策大学院客員教授を経て16年より現職に就かれています。まさに我が国のエネルギー政策分野における第一人者と言えます。
使用されたスライドは実に119枚に及びましたが、淀みなく軽快な口調でその殆どすべてを時間内でご紹介下さいました。内容は以下のような切り口からの大変広範囲に及びものでした。
-石油価格は変動する
-シェール革命による地政学的変化
-LNGの拡大と第二の天然ガス革命
-気候変動問題とエネルギー
-持続可能性と原子力の役割
原子力を含むエネルギー問題はまさに全人類が取り組むべき最重要テーマの一つであり、その意味において、参加者全員に非常に啓発的な意味をもたらした大変有意義な講演会となりました。
ご講演の後懇親会に移りましたが、田中氏は最後まで参加され、終始なごやかな雰囲気のうちに懇親を深めることができました。