だらだら日記goo編

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ボードレールの旗の下で

2005-04-15 23:34:29 | アート・文化
夜間開館しているのでBunkamuraザ・ミュージーアムのベルギー象徴派の展覧会に行く。
入館料1200円だが僕はずっと前に600円で売っていたチケットを二枚買っていたのだ。
産経主催だとこういうお得な割引チケットがある。
渋谷は新歓コンパか何かでごった返していたが、会場は異様な世界が広がる。
メデューサの首あり、絡み合う女同士の絵あり、蛇がいる森の絵ありー。
日本で名が知られているのはアンソールとかレオン・スピリアールトとかクノップフぐらいであろうか。
あとははじめて聞く名前の画家や彫刻家の作品計96点が会する展覧会は見ごたえがある。
おおよそこういう作品の背後にあるのは無意識の世界の強調であることくらいは簡単に想像できる。
僕はまだ読んでいないが、カタログに詳しい論文があるのでそれにゆずる。
また近代美術館でもベルギー象徴派の展覧会が前に開かれたと記憶しているのでそれと重ねるのも楽しみだろう。
つくづく感じたのはボードレールの影響の大きさだ。
画家の作者紹介でもボードレールとのつながりを示す記述のある画家が多い。
19C末はワーグナーもドイツよりフランスで人気があったというが、それもボードレールの評価のためらしい。
僕はボードレールは良く知らないが、文学と芸術の関係を示す良い例であろう。
さてベルギーの展覧会だが、来週から目黒の庭園美術館でアンソールが開かれる。
さらに今日もらったパンフレットだと世田谷美術館でも近いうちベルギーの展覧会が開かれるようだ。
こういうものは重なるものだ、それぞれの展覧会とそのカタログを見比べるのも一興だ。
さすが夜間のため、さほど人もおらずゆっくり楽しめた。
お薦めの展覧会のひとつです。