ホルモン屋徒然草~珍しホルブロだ

新米ホルモン屋の親爺の日々。ホルモンのこと、店の出来事、周辺の自然や話題。

蕎麦屋の天麩羅、そして天とじの想い出

2012-03-12 10:17:33 | 第1紀 生きる
昨日の昼は、さんざ迷って「嘉司屋(かじや)」。
明治37年創業、わんこそば発祥の店(HPより)
  (・・というが、そういわれる店は他に2店ある)。
幸い、11時半ちょい過ぎで、店前の駐車場は空いていた(注:店裏にもPあります)

暖かい蕎麦と、蕎麦屋の玉丼が食べたかったが、腹の落ち着きどころが悪く、結果、暖かい蕎麦と卵の組み合わせで「天とじ」という便利なメニューを選んだ。
いつものように昼酒とも思った。
蕎麦屋の酒はオイシイし、肴が揃っている。
しかし、前の日、相方が車をこすったらしく修理に出したばかりで、帰りのハンドルを握るのも嫌だろうと我慢したのだ。(ああ、いい夫)



一通り注文のあと、やはり思い起こして、「もり」を一杯。
甘めの花巻らしいつゆも時にはいい。



娘は月見で、



相方は「てんそ」で、



ワタシはそれらをミックスした「天とじ蕎麦」。
ふ~、あっつい、うまい、卵がふわふわ、ミツバの香りよし。
そして天麩羅の衣で舌を焼き、胃袋まで熱いのが下がるのを感じる。

蕎麦屋の天麩羅は衣が厚いのがいい。
その衣がつゆをすって、ふやふやになるのも、またいい。
天麩羅屋の上品な衣もいいが、時にはたくさんまとった蕎麦屋の天麩羅もいいのだ。
いやいや、実は中の海老もしっかり大きい。

貧乏性で蕎麦好きのワタシは、なかなか「天麩羅蕎麦」という蕎麦屋で割と高い方の花形を頼むのに勇気が要る。(高い双璧の鴨南は、ちょっと「おしゃれ」過ぎて頼むのに躊躇する)
しかし、それより少し値を張るが「天とじ」はなんかワタクシ的には庶民的な感じがして頼みやすい。
 (何を言っているのか若い諸君にはわからないと思うが、寿司屋でイクラやウニばっかり頼むのが「いけすけない」ように、サラリーマンが何人かで蕎麦屋に入った時に、真っ先にオレは天麩羅なんて云うのはどうも気恥ずかしいのである。わかるかな?わかんね~だろうな!)

その「天とじ」を好きになったのは最初の会社で仙台にいたころで、新人で入社し四年目に内勤になったあたり。
仙台上杉一丁目にあった事務所の近くの裏通りにその蕎麦屋はあって、どうも内気なワタシは独り昼飯が多く、その蕎麦屋を愛用していた。
蕎麦屋は相席があたりまえだし、相手に気をつかう事も無い。
おまけに切り盛りしている怖そうなおばちゃんが、なぜかワタシには親切だった(ような気がするわけ、その後、東京日本橋に転勤した時も、近くの良く怒られる事で有名な蕎麦屋のおかみさんにも割と優しくされた、もっとも最初に「もり」を頼んで「ワサビは無いの?」と聞いた時は「ウチは、もりには、とんがらし」ときつく叱られたのだが)。

話は飛んだ。

そんで、その蕎麦屋で普段は「もり」と「玉丼」なんて感じだったが、給料日は「天とじ」か「天ざる大盛り」というワタクシ的豪華絢爛な注文をしたのだ。
ただ、これも独り飯の時で、上司や同僚と行く時はおとなしく「もりと玉丼ね」というお値段控えめボリュームたっぷり、好い子の注文をしたのだよ、諸君。

昨年だったか、何十年かぶりにその蕎麦屋のあった裏通りを通ったが、蕎麦屋も休みの日の午前中過ごした喫茶店も、そしてあの呑み屋も無くなっていた。
会社も近くに引っ越したが、すぐそばに何年かすんでいた古い鉄筋のアパートは残っていた。

あの呑み屋、いやちょいと雰囲気のいい和食屋さん。
兄貴が親方、弟が見習いで、親方の嫁さんとおけいちゃんと呼んだ妹がフロア。
残業帰りによく寄ってカウンターで独り酒。
おけいちゃんは、じゃワタシ、仕事あがるからといって横に座りお相手をしてくれた。
なんにもなかったけど、カウンターの前の兄である親方の目がきつかったのを覚えている。

うん、遠い目の想い出。


さて、ちょっと心配事が発生。
仕事モードに戻ります。
今夜は大通で。

じゃ、




(本宮店、先週土曜日のランチボード、「豚の玉子とじ丼」ってのは「他人丼」の事かな? 伝票を見るとかなり注文が多かったような)

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