ホルモン屋徒然草~珍しホルブロだ

新米ホルモン屋の親爺の日々。ホルモンのこと、店の出来事、周辺の自然や話題。

「岩手公園」散策 いまはなんて言ったっけ?

2008-04-09 00:41:26 | 第1紀 自然・季節
最近はランチタイムを早々に切り上げ、従業員に後を任せて散歩することを日課にしている。
何もかもを一つに錯覚させるようないやな言葉でもあり、便利な言葉でもある「メタボ」対策かといえば反発したいがそれもあり、穏やかな気候になって外歩きの虫がでたといえばそうでもあり、食べ歩きの癖がわき出たといえばそうでもあるが、まことにこの盛岡中心部界隈の散歩は気持ちがいい。
いい街である、盛岡は。

今日も今日とて(4月8日)、薄曇りの天気の中、いつもの「さわや書店」で書棚散策。
2冊ほど、どうしても捕まえてほしいとせがまれて、購入。
一冊は前から欲しかった、ねじめ正一の「荒地の恋」。
カバーには、「五十三歳で親友の妻と恋に落ちたとき、詩人は言葉を行きはじめた。」、「詩神と酒神に愛された男・田村隆一。感受性の強いその妻・明子。そして、明子と恋に落ちる北村太郎。荒地派の詩人たちの軌跡を描く力作長編小説。」とある。
そそるではないか、この帯。
もちろん「帯買い」ではないが(これがCDだと「ジャケ買い」)、朝日新聞だかなんだかの書評を見て気になっていたものである。
しばらく、さわや書店の詩のコーナーに段積みになっているが、いっこうに減っている感じがないので安心して買うのを先のばしにしていた。
今日ぐらいが買い時であると判断したんですね。
安心しすぎると、段積みした書店員が「しょうがねえなあ」といって、さっと返本し跡形もなくなる可能性がありますから。
最近ではこの返本の判断が短くなっているようですし、実際、新刊本の棚に置かれていた本が今日買おうと思ったら無い!!
半年あまり、誰も手に入れずほったらかしになっていたのに。
古い時代の本の業界の話だから、退職金を頂いた団塊世代の人が、ややっと買ったのかなんて想像したりして。
残念!!

こういうこともあるので、もう一冊は衝動買い。
今買わないと、もう手に入らないよとの悪魔のささやきに従いました。
オキ・シローさんの「ヘミングウェイの酒」。
いいタイトルですね。
タイトルだけで買いたくなる。
しかし、ここは立ち読みで3章くらいを早読み。
こりゃおもしろそう。
作者はしらねど、ヘミングウェイは魅力的な生き方をした方。
よし、酒の勉強にもなるしと、しっかり腕に抱きかかえてレジに直行しました。

次は中古レコード店。
昨夜、店主が「をかしら屋盛岡大通店」に飲みにこられて、私の好きな「山本剛」のレコードが入荷したから遊びに来てくださいとのこと。
それではとわくわくしながら向かった次第です。
残念ながら既に自室にある彼の代表作でしたので、他のアルバムをちらちら拝見。
こういう時間っていいもんです。

帰りに陽気に誘われ、レコード店の前から「岩手公園」に入る。
今は違う名前に、看板なんかも強引に変えられているみたいだけど、私の心には「岩手公園」。

盛岡の街を映す、お二方の好きなブログにも誘われたのかも。
イワテライフ日記」と「愛LOVEもりおか」。

神社脇から入ると左に池が。



満開の春一番の木花は、「ヒョウガミズキ」か。上のブログ先輩によると「サンシュユ」ではないのかも。(よくわからん)



池の真中には浮島があり、バッケが我が天下のように伸び盛り。
邪魔するものはおりません。

広い城内には老夫妻と幼い子たち。
今このとき、いちばん自由で恵まれている両世代。
私もかな? と、辺りを見回す。
そうだと鳥がチュンと鳴く。

風が出る。
大きな広葉樹の落ち葉が、いや春、この今も散らず木にぶら下がっている大きな枯れ葉が、風を受けチャラチャラとこすりあいながら鳴っている。



石川啄木の碑がある。
盛岡のあちこちにあるが、ここは定番。



そして、桜かな?、そろそろ咲きますよとつぼみがささやいている。

天守跡まで登り詰め、市街を見下ろす。
おだやかな町並みが、川に区切られて見える。

携帯電話の呼び鈴に、少し湧き出た詩人の魂のかけらを引き剥がされる。

「オーナー、まかないができましたよ!!」

そっ、そっ、そうか。
じゃあ、急いで帰るから。

にわか詩人の心は、唾とともに大量に滲み出た食欲に木っ端みじんに打ち砕かれる。

軽い散歩なのに、少し心地好い汗をかきながら城を下る。

PS:4月12日追記/「愛LOVEもりおか」さんによると、これまたわからんことに。4月11日付けブログ記事に、「レンギョ」と「マンサク」と「サンシュユ」の写真が載ってあるが、私には違いがわからない。はてな。さらに、「トサミズキ」と「サンシュユ」がどうのこうのと。・・・・本読んで、氏のブログを手がかりに現物を見て勉強するしかないですね。さあ、さあ、散歩!!